【全ドライバー独自採点/F1第9戦】満点ふたりのハイレベルな週末。年齢はデメリットにならないと証明したアロンソ

 長年F1を取材しているベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏が、全20人のドライバーのグランプリウイークエンドの戦いを詳細にチェック、独自の視点でそれぞれを10段階で評価する。

 予選はウエット、決勝はドライコンディションで行われた2022年F1第9戦カナダ。シャルル・ルクレール(フェラーリ)はパワーユニット交換によりグリッド降格ペナルティを受け、優勝争いに絡めず。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がカルロス・サインツ(フェラーリ)とのバトルの末に、シーズン6勝目を達成、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)のフロントロウ獲得も大きな話題となった。カナダGPでのそれぞれのドライバーたちの戦いぶりを、バスコンセロス氏が振り返る。

4年ぶりの『フェラーリ・レーシング・デイズ2022』が鈴鹿で開催。フェラーリ創業75周年を祝う

 6月25~26日、フェラーリ・ジャパンは三重県の鈴鹿サーキットにて、日本では4年ぶりの開催となる『ERRARI RACING DAYS 2022(フェラーリ・レーシング・デイズ2022)』を開催した。イベントには全国から500台以上の跳ね馬たちが集結し、F1マシンのデモランなどでフェラーリ創業75周年を祝福した。

ETCR第4戦に向け、ヒョンデがスペシャルゲストを招聘。ヌービルとミケリスがお互いの愛機をスワップ

 7月9~10日にベルギーのゾルダーで開催予定のFIA ETCRことeツーリングカー・ワールドカップ第4戦にて、ヒョンデ・モータースポーツが“スペシャル・デモンストレーション”の開催を決定。所属選手としてWRC世界ラリー選手権を戦うティエリー・ヌービルと、同じくWTCR世界ツーリングカー・カップ2019王者ノルベルト・ミケリスが、ファクトリードライバーとしてお互いの“愛機”を初めてスワップし、ヒョンデ・ヴェロスターN ETCRとi20 Nラリー1のステアリングを握る。

 レースウイーク土曜午後に実施予定の同イベントでは、ベルギー出身のヌービルがゾルダーのパドックに赴き、ETCR第4戦を控えたミケリスのフル電動ツーリングカーのシートに座り、ヴェロスターN ETCRをサンプリングすることとなった。

【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第8回前編】予期せぬトラブルで獲れるはずのポイントを逃したケビン。最高速不足も痛手

 2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。F1第8戦アゼルバイジャンGPは、前戦モナコに続く市街地コースが舞台となる。モナコで大きなクラッシュを喫したミック・シューマッハーには早く自信を取り戻してもらいたいと小松エンジニアは語るが、FP1でトラブルに見舞われ走行時間を失ってしまった。またケビン・マグヌッセンにはトラブルが発生し、獲れるはずのポイントを逃すレースが続いている。

 コラム第8回は、前編・後編の2本立てでお届け。前編となる今回は、アゼルバイジャンGPの現場の事情を小松エンジニアが振り返ります。

中上貴晶「追い上げるのがとても難しかった。後半戦へ向けて準備を整えたい」/MotoGP第11戦ドイツGP決勝

 6月26日、2022年MotoGP第11戦ドイツGP MotoGPクラスの決勝がオランダのTT・サーキット・アッセンで行われ、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は12位で終えた。

 午前は青空が広がるも、午後2時にスタートした決勝レースは雲が多く、気温22度、路面温度29度まで低下した。ドライコンディションでスタートしたが、レース後半には雨が降り始め、レッドクロスのフラッグが振られ、同時にホワイトフラッグの提示がされる展開となり、まさにダッチウェザーと呼ばれる不安定な天候に左右される日となった。

TGR初の1-2-3-4フィニッシュ。豊田章男氏「チームの力にも心から感謝したい」/WRCケニア

 6月26日、WRC世界ラリー選手権第6戦ケニアの競技最終日、デイ4のSS14~19が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組が優勝した。また、チームメイトのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組が総合2位、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組が総合3位表彰台を獲得し、さらにセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組が総合4位に入ったことでトヨタは1993年以来、29年ぶりとなるワン・ツー・スリー・フォー・フィニッシュを達成した。この結果に対し、TGRチームオーナーである豊田章男氏がコメントを発表している。

 昨年、19年ぶりにWRCイベントに復帰した伝統のサファリ・ラリーは、オジエと勝田によるトヨタのワン・ツー・フィニッシュで幕を閉じた。今年、ケニアでの一戦はさらに厳しさを増し、“フェシュフェシュ”と呼ばれる、目の細かい砂状のグラベルが堆積した路面や、降雨により泥状となった滑りやすい路面、大きな穴や鋭い石が待ち受ける荒れた路面など、今シーズンもっとも困難な路面での戦いとなった。