GTWCアジアはJAFグランプリか、DTMか。SGTにもS耐にもない“待望のフォーマット”にドライバーが夢中のワケ

 富士スピードウェイでの第3ラウンドが終了したファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWS。全6ラウンド中4ラウンドが日本で行われ、そこでは“ジャパン・カップ”のタイトルも争われるとあって、富士では日本のエントラントを中心に25台の車両が参戦し、盛り上がりを見せた。

 GTWCアジアに参戦する日本のエントラントには、スーパーGTのGT300クラスやスーパー耐久など日本のトップカテゴリーでGTレースを戦ってきたドライバー・チームも多い。

 そんな彼らに、なぜGTWCアジアへの参戦を決めたのか、そして実際に始まってみてどう感じているかを聞いてみたところ、レースフォーマットやコスト、そこから得られる満足感など、このシリーズが彼らのニーズに“ハマる”存在であることが分かってきた。

「ぶつかる必要はなかった」「久々にこんなに抜かれた」「地の利はある」GTWCアジア・富士戦を終えた日本勢の声

 ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSは7月24日、第3ラウンドの決勝レース2となる第6戦が静岡県の富士スピードウェイで行われた。前半スティントはポールポジションスタートのカーガイ・レーシング777号車がリードしたものの、前戦優勝ハンデの“+15秒”もあってピット後に逆転を許し、代わってトップに立ったトリプルエイトJMRの99号車メルセデスAMG GT3(H.H.プリンス・アブドゥル・ラーマン・イブラヒム/ニック・フォスター)が今季2勝目を飾った。

 多くの陣営が(ドライバー2予選を担当した)プロドライバーでスタートしたレースでは、前半戦を中心に随所で見応えあるバトルも勃発。ここでは、第6戦決勝を戦い終えた日本勢6人のコメントをお届けする。

速すぎてBoPも変更も……カーガイ・レーシングがGTWCアジア第3ラウンド富士のレース1を完勝

 7月23日、静岡県の富士スピードウェイで開催されたGTワールドチャレンジ・アジア第3ラウンドのレース1/第5戦。このレースでは、予選でダブルポールポジションを獲得した木村武史/ケイ・コッツォリーノ組カーガイ・レーシングのフェラーリが逆転優勝。パーフェクトな初日を締めくくることになった。

GTワールドチャレンジ・アジア第3戦鈴鹿は混乱のなかカーガイ・レーシングのフェラーリが大逆転勝利

 ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSは7月16日、第2ラウンドの決勝レース1となる第3戦が三重県の鈴鹿サーキットで行われ、ウエットから少しずつ乾いていく難しいコンディションのなか、後半スティントにスリックタイヤを選択したカーガイ・レーシングの木村武史/ケイ・コッツォリーノ組777号車フェラーリ488 GT3が逆転優勝を飾った。