2022年ERC最終戦はスペインに。カタルーニャのターマックでタイトル決定戦を開催へ

 7月末にイタリアの首都で第6戦までを終えた2022年ERCヨーロッパ・ラリー選手権は、全8戦を予定するカレンダーの最終決戦地を確定させた。言わずと知れたWRC世界ラリー選手権の名物ラウンド、スペイン・カタルーニャ地方を舞台としたターマック戦『ラリーRACC・カタルーニャ・コスタ・ドラーダ』で、ERCのタイトル決定戦を併催する。

 現状、FIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)の最終承認待ちではあるものの、今季10月20~22日に開催されるWRC第12戦で、WRCとERCの両シリーズが組み合わさり、世界戦へのステップアップに挑む期待の新星とワールドクラスのドライバーたちが、同じステージで技を比較する舞台が整った。

イタリアン・スター候補対決を制した、地元出身ダミアーノ・デ・トマソが初優勝/ERC第6戦

 7月23~24日にイタリアの首都で開催された猛暑のターマック(舗装路)イベント、2022年ERCヨーロッパ・ラリー選手権第6戦『ラリー・デ・ローマ・キャピタル』は、地元出身スペシャリストたちの饗宴を制したダミアーノ・デ・トマソ(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)がシリーズ初優勝を飾った。週末を支配したアンドレア・クルグニョーラ(シトロエンC3ラリー2)は、残り2SSでスロットル不調に見舞われ失意の5位に終わっている。

 前戦リエパヤ勝者のマルティン・セスク(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)が、引き続きチームMRFタイヤのシートを確保し、ERCで2冠を誇る大ベテランのジャンドメニコ・バッソ(ヒョンデi20 Nラリー2)や、シモン・カンペデッリ(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)らイタリア出身の実力派ドライバーが顔を揃えた首都ローマ決戦。

今季2勝のニル・ソランスは失意のコースオフ、地元ミコ・マルチェクがERC初優勝/ERC第4戦

 早くもシーズン折り返しを迎えた2022年のERCヨーロッパ・ラリー選手権第4戦、ラリー・ポーランドが6月10~12日の週末に開催され、今季2勝を飾っている“苦労人”ニル・ソランス(ヒョンデi20 Nラリー2)が悲運のアクシデントで戦列を去り、その対抗馬としてラリーを戦った地元出身のミコ・マルチェク(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)がシリーズ初優勝を飾っている。

 同国北部ミコワイキを中心としたグラベルステージが舞台となる1戦を前に、資金難で第2戦をスキップしていたソランスは、前戦での勝利を受け「サポートを見つけることができるかどうか。今後も努力を続けていく」との言葉を残していた。