3度の王者ネルソン・ピケがハミルトンに対し差別的発言。FIA、F1、メルセデスを筆頭にF1界が非難の声明を発表

 3度のF1チャンピオンであるネルソン・ピケが、ポッドキャストの中でルイス・ハミルトンを指して人種差別的な言葉を使ったことが明らかになり、F1、FIA、ハミルトンが所属するメルセデスがこれを非難する声明を発表した。ハミルトン自身も、この問題について発言、多数の人々が彼への支持を表明している。

 1981年、1983年、1987年のF1チャンピオンで現在69歳のピケは、昨年11月に公開されたポルトガル語でのポッドキャストのなかで、2021年F1イギリスGPでのハミルトンとマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の接触について語った。ピケは事故についてハミルトンを非難、この際に何度かハミルトンを名前で呼ばずに差別的な単語を使った。

F1技術解説:第9戦(2)ポーパシングへのFIA介入に反発するレッドブルとフェラーリ。物議を醸したメルセデスのステー

 2022年F1第9戦スペインGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察し、印象に残った点などについて解説。第1回「予想外の資質を発揮し、フェラーリを破ったレッドブルRB18」に続く今回は、新世代F1マシン導入に伴い浮上した問題ポーパシングを解決すべくFIAが発表した技術指令書についてのチーム側の反応をまとめた。

メルセデスF1 W13の実験的セットアップを担当するハミルトン「過度の実験はレースの妨げになる」として控える方向

 メルセデスF1チームは、W13の改善を図るため、レースウイークエンドを使ってさまざまな実験を行っている。実験的セットアップの評価を主に担当しているルイス・ハミルトンは、週末にレースに集中できる日が近いうちに来ることを願っている。

 シーズン最初からメルセデスは、ポーパシングとバウンシングに苦しんでいる。彼らはマシンにはポテンシャルがあると信じ、それを引き出すために、主にハミルトンのマシンでさまざまな実験を行っている。

メルセデスF1、イギリスGPでアップグレードを導入へ。シルバーストンに抱く控えめな期待

 メルセデスF1チームは、次戦F1イギリスGPにおいて、W13に新パーツを導入する予定であることを明らかにした。今シーズン、優勝争いに加わることができずにいるメルセデスは、マシンが抱える問題を解決し、可能な限りのパフォーマンスを引き出すことを目指している。

 第9戦カナダGPでは、ルイス・ハミルトンが3位、ジョージ・ラッセルが4位を獲得、ポジティブな結果ではあったが、レッドブルとフェラーリからは大きく離されていた。

メルセデスF1代表「ポーパシングはすでに解決」と主張。今の課題は乗り心地を犠牲にせずにパフォーマンスを発揮すること

 メルセデスのチーム代表トト・ウォルフは、メルセデスはポーパシングとバウンシングを区別して考えており、前者についてはすでに解決しており、現在、後者への対処に取り組んでいると語った。

 2022年に導入されたF1新世代F1マシンは、グラウンドエフェクトの空力特性により、高速走行時に激しい縦揺れを起こす傾向にあり、各チームはこれに対する対処が必要になった。マシンによって影響の大きさが異なり、最も苦しんでいたチームのひとつがメルセデスだった。

2022年F1第9戦カナダGP決勝トップ10ドライバーコメント(2)

 2022年F1第9戦カナダGP決勝レースで優勝〜5位のドライバーが日曜日を振り返った。優勝〜5位のドライバーはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、カルロス・サインツ(フェラーリ)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)だ。

ハミルトン、今季2回目の表彰台に感無量「今日のレースは大きな希望と自信をもたらしてくれる」メルセデス/F1第9戦

 2022年F1カナダGP決勝で、メルセデスのルイス・ハミルトンは3位、ジョージ・ラッセルは4位だった。

 チーム代表トト・ウォルフは『Sky Sports』に対して「ふたりは異なるセットアップで走り、リヤウイングのセッティングが違っていた。だがふたりともとてもいいレースをした。今日は多少ペースを見せることができたと思う」と語った。

F1第9戦カナダGP予選トップ10ドライバーコメント(2)

 2022年F1第9戦カナダGPの予選が行われ、ポールポジション~5番手に入ったドライバーたちが土曜日を振り返った。ポールポジション~5番手に入ったドライバーはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、カルロス・サインツ(フェラーリ)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)、ケビン・マグヌッセン(ハース)だ。

F1第9戦カナダGP予選トップ10ドライバーコメント(1)

 2022年F1第9戦カナダGPの予選が行われ、6〜10番手のドライバーが土曜日を振り返った。6〜10番手のドライバーはミック・シューマッハー(ハース)、エステバン・オコン(アルピーヌ)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)、ダニエル・リカルド(マクラーレン)、周冠宇(アルファロメオ)だ。

ハミルトンは今季ベスト4番手。タイヤのギャンブルが実を結ばなかったラッセル「ポールを狙っていた」/F1第9戦予選

 2022年F1カナダGPの土曜予選で、メルセデスのルイス・ハミルトンは4番手、ジョージ・ラッセルは8番手だった。ウエットから徐々に乾いていくコンディションのなか、Q3最後のランを、ハミルトンは他のドライバーたち同様に新品インターミディエイトタイヤでアタック、一方、ラッセルは唯一ソフトタイヤに交換して臨んだ。ハミルトンはタイムを更新し、4番手に上がったが、ラッセルのギャンブルは実を結ばず、路面がかなり濡れていたターン1でスライドし、タイムを更新するチャンスを得られなかった。