【動画】角田裕毅とペレスが整氷車を駆る。世界で最も速いドライバーによる世界で最も遅いレース

 2022年F1第9戦カナダGPの開幕に先駆けて、モントリオールでタイムアタック対決に挑んだ角田裕毅(アルファタウリ)とセルジオ・ペレス(レッドブル)。しかし、ふたりに与えられたのは『世界一遅い車両』だった。

「世界で最も遅いクルマは?」と聞かれると、答えるのは案外難しいかもしれない。しかし、アイスホッケーを愛するカナダの人々ならすぐに「それは整氷車だ」と言うだろう。

角田とのF1契約について代表が語る「今のパフォーマンスを発揮し続ければ残留の可能性が高い」さらなる成長への期待も

 アルファタウリF1代表のフランツ・トストが、角田裕毅の2023年について、今のパフォーマンスを発揮し続けていれば残留する可能性が高いと語った。レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは、角田を「問題児」と呼び、改善の必要を指摘したが、トストは自分は問題児は好きであり、大きな可能性があるとして期待を示した。

【角田裕毅F1第11戦密着】FP2から続く問題を抱えて臨んだレース。ペースが上がらず16位「絶対に解決しなければ」

 角田裕毅(アルファタウリ)のF1第11戦オーストリアGPの決勝レース結果は、16位だった。

 レース後、ミックスゾーンに帰ってきた角田は、不完全燃焼に終わった週末を次のように振り返った。

「土曜日のフリー走行2回目からクルマに問題があって、スプリントの後にチームが全力で原因を探してくれたんですけど、なかなか見つけられないままレースをスタートしなければならず、まったくペースが上がらずに、このような結果に終わってしまいました」

角田裕毅16位「今年一番厳しい週末。速さがない理由が分からず」チームは問題解決とアップデートの準備へ/F1第11戦

 2022年F1オーストリアGP決勝で、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は16位という結果だった。

 16番グリッドからハードタイヤでスタート、2周目には14番手に上がり、ファーストスティントを長く取り、他より1回目のピットストップのタイミングが遅かったことで、17周目には6番手に。26周目にミディアムに交換、18番手でコースに復帰し、46周目に2回目のピットストップを行ってハードに履き替えた後は16番手となった。残り4周の時点でセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)の後ろに下がり、最下位17位でフィニッシュしたが、ベッテルがタイムペナルティを受けたことで、角田は16位に繰り上がった。

【角田裕毅F1第11戦密着】スタート直後からグリップ不足、順位の入れ替えにも納得「僕のペースが遅すぎた」

 不本意な形で終わったF1第11戦オーストリアGP金曜日の予選Q2での最後のアタック。予選後、角田裕毅(アルファタウリ)は暗黙の了解となっているアウトラップでのオーバーテイクを破ったチームメイトについて、話し合いたいと言っていた。

「話し合いました。チームも(アウトラップでオーバーテイクがあったことは)わかってくれているし、ある程度は納得しました。いまは次に向けてチームとともに前に進みたいと思います」

角田裕毅17番手「他車と比較して圧倒的に遅かった」バランスが予測不可能、チームは原因調査へ/F1第11戦スプリント

 2022年F1オーストリアGPの土曜スプリントで、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は14番グリッドからスタートし、17番手でフィニッシュした。

 スタートでマクラーレン勢とアストンマーティン勢に抜かれ、16番手に落ちた後、さらにニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)に抜かれたが、その3周後にラティフィの前に出た。ベッテルの後退で15番手に上がった角田は、16周目にピエール・ガスリー(アルファタウリ)と周冠宇(アルファロメオ)の後ろに下がり、17番手でチェッカーを受けた。

【F1インタビュー】同士討ちを喫し、レッドブルの優勝争いを妨げた角田は「今までで一番へこんでいた」と山本雅史氏

 F1第10戦イギリスGPに続き、第11戦オーストリアGPの現場にも足を運んだ元ホンダの山本雅史氏。舞台となるのはレッドブルリンクで、その名の通りレッドブルの地元だ。

 山本氏はイギリスGPを振り返り、同士討ちのきっかけを作った角田裕毅(アルファタウリ)について「いままでで一番へこんでいました」と明かした。一方レッドブルについては、角田のマシンから落下したパーツで車体にダメージを負ったマックス・フェルスタッペンが優勝争いから脱落したものの、投入したアップデートの効果が見られたことに前向きな姿勢であると語った。

【角田裕毅F1第11戦密着】予定通りの準備で予選を迎えるも、Q3進出を逃す「タイヤが冷えたままアタックに入った」

 第4戦エミリア・ロマーニャGP以来、7戦ぶりにスプリントが開催される第11戦オーストリアGPでは、公式予選は土曜日ではなく、金曜日に行われる。

 したがって、予選へ向けた準備はフリー走行1回目の1セッションだけだ。この60分間のフリー走行で、角田裕毅(アルファタウリ)は、順調に周回をこなしていた。ミディアムタイヤを2セット、ソフトタイヤを1セット、合計3セットのニュータイヤを履いて、10番手のタイムを刻んでいた。フリー走行から積極的にニュータイヤを投入したことについて、角田は「予定通りのことで、うまくやれていたと思います」と、予選に向けて手応えをつかんでいた。

角田裕毅、予選14番手「Q3進出のチャンスがあっただけにがっかり」新品タイヤで思いどおりの走りができず/F1第11戦

 2022年F1オーストリアGPの金曜予選で、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は14番手を獲得した。

 チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズは一日を振り返り、次のようにコメントしている。

「予選を前に、今回Q3進出に十分な競争力がないことは分かっていた。実際、この短いコースで、Q2に進めるかどうかぎりぎりの状態だったため、Q1では3回のランを行うことを決めた。これがうまくいき、ドライバーふたりともがQ2に進出することができた」

角田がガスリーに謝罪「接触は完全に僕のミス」フェルスタッペンは首位陥落の原因となったアルファタウリのパーツを披露

 アルファタウリの角田裕毅が、F1第10戦イギリスGPでチームメイトであるピエール・ガスリーと接触したことについて、ガスリーに対し謝罪を行った。角田は前を行くガスリーを抜こうとした際に接触が起き、2台はコースオフ、ポイン …