ピアストリ騒動でガスリーのアルピーヌF1移籍のうわさが浮上。レッドブル陣営は「契約解除条項はない」と完全否定

 2023年のアルファタウリF1残留が決定しているピエール・ガスリーについて、アルピーヌ行きのうわさが浮上しているが、これをレッドブル陣営が否定した。

 ハンガリーGP直前にセバスチャン・ベッテルが2022年末でのF1引退を発表。これに伴い、ハンガリーGP翌日にアストンマーティンはベッテルの後任としてフェルナンド・アロンソと複数年契約を結んだことを公表した。アロンソを失ったアルピーヌは、すぐさまリザーブドライバーのオスカー・ピアストリを2023年にレースドライバーに昇格させることを発表したものの、直後にピアストリがこれを否定、混乱が生じている。

ベッテル父、“後方での戦い”が息子のF1引退を後押ししたと明かす「最後尾を走ることは彼にとって非常に苦痛だった」

 セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)の父であるノルベルト・ベッテルは、セバスチャンがグリッド最後尾で戦ったことが、F1引退の考えを「加速させた」と述べている。

 2020年限りでフェラーリを離れたベッテルは、2021年にアストンマーティンに移籍した。F1で先頭集団に入るというチームの挑戦に心を動かされてのことだった。4度の世界チャンピオンであるベッテルは、アストンマーティンに彼の才能と経験を持ち込み、新チームが時間をかけて序列を上がっていく手助けをすることを望んでいた。ベッテルはアストンマーティンでの最初のシーズンに7回入賞し、アゼルバイジャンGPではレッドブルのセルジオ・ペレスに続く2位のベストリザルトを記録した。

パドック裏話:改革の陣頭指揮をとるFIA会長にチームは冷ややか

 F1ジャーナリストがお届けするF1の裏話。第13戦ハンガリーGP編です。

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 多くの人がご存知のことと思うが、モハメド・ベン・スレイエムはかつてレーシングドライバーだった。より正確に言うなら、かなり高いレベルで戦っていた元ラリードライバーであり、彼はそれを自慢にしている。

 現FIA会長のスレイエムは、会長選挙でもそうしたバックグラウンドを全面に打ち出し、それゆえにレーシングドライバーとレースを深く理解していると主張した。その後、昨年のアブダビでの出来事への対処にあたっても、ベン・スレイエムは自身が元ドライバーであるという事実に繰り返し言及している。

 実際、あの一件の余波は大きく、たとえばレースコントロールのあり方の見直しや、ふたりの新たなレースディレクターの任命など、FIA内部でも重大な変革があった。

リカルド、最も過小評価されているF1ドライバーとしてガスリーを挙げる「みんなが見捨てても彼は強くなって戻ってきた」

 マクラーレンのダニエル・リカルドの意見によると、F1でのキャリアを通して示してきた気質とスキルを考慮すると、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)はF1で最も過小評価されているドライバーだと言えるという。

 ガスリーのF1における経歴はこれまでのところ、2019年にトロロッソ(現アルファタウリ)からレッドブル・レーシングへ昇格した時と、同じ年の後半にトロロッソに降格された時のふたつの部分に分かれている。レッドブルで最も優れた可能性の持ち主と称されていたガスリーは、レッドブルにいた2019年の半年の間にマックス・フェルスタッペンのレベルに近づくことができなかった。その後ガスリーは、アレクサンダー・アルボンと交代させられた。アルボンはガスリーより長い期間レッドブルにいたが、最終的に彼もチーム上層部を感心させることはできなかった。

F1技術解説:第12/13戦(3)真価発揮が待たれるアルファタウリの新型フロア

 2022年F1第13戦ハンガリーGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察し、印象に残った点などについて解説。第1回「戦略失敗だけでは説明できないフェラーリの大失速」第2回「“ホワイト・フェラーリ”を堂々投入。ハースが今季初のアップグレード」 に続く今回は、連戦最初のフランスGPでアルファタウリが導入したアップデートを紹介する。

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 ハンガリーGP前週のフランスGPに、アルファタウリは重要なアップデートを投入した。改良点は主にフロアに関するもので、ベンチュリートンネルの入り口形状が一新された。

F1技術解説:第13戦(2)“ホワイト・フェラーリ”を堂々投入。ハースが今季初のアップグレード

 2022年F1第13戦ハンガリーGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察し、印象に残った点などについて解説。第1回「戦略失敗だけでは説明できないフェラーリの大失速」 に続く今回は、ハースが今季初めて導入したアップデートを紹介する。

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 ハースが今季初、そして唯一となるであろう大幅アップデートを投入した。ここまで改良版が遅れたのは、F1最小チームのひとつであるハースの資金難から来るものだろうか。それは確かにあるだろう。しかしそれだけではない。

FIA、ポーパシング軽減のための2023年F1規則変更案をWMSCに提出へ「全ドライバー、全チームと協議済み」と会長

 FIA会長モハメド・ビン・スライエムは、新世代F1マシンが直面しているポーパシング(激しい縦揺れ)問題に対処するためにドライバーおよびチームと話し合ってきた結果、今週、世界モータースポーツ評議会に2023年技術レギュレーション変更の承認を求めてこれを提出すると発表した。

 ポーパシング/バウンシングはドライバーの健康と安全面に深刻な影響を及ぼし得ると判断したFIAは、これを抑えるために介入することを決めた。まず、ベルギーGP以降に厳しく取り締まる点を技術指令書によって通達。垂直加速度における基準値を確立し、マシンの垂直方向の動きを制限、また、アンダーボディのプランクの摩耗とスキッドプレートの剛性に関する新たな制限を明確化した。

ハンガリーGPでのトラックリミット判定に腹を立てたガスリー、F1レースディレクターと「将来的な解決策」について議論

 アルファタウリのピエール・ガスリーは、スチュワードによる“大いに異論のある”判定を受けて、ハンガリーでF1のレースディレクターたちと厄介なトラックリミットの問題について長い話し合いを持ったと述べている。

 F1第13戦ハンガリーGPにおいて、トラックリミットはふたたびドライバーたちによる多くの議論の中心となった。ガスリーのチームメイトの角田裕毅とミック・シューマッハー(ハース)は、トラックリミット違反により予選Q1でタイムを抹消された。セルジオ・ペレスは(レッドブル)予選Q2の最速タイムを一度は抹消されたが、その後スチュワードが精査した結果、取り消されたタイムは再び有効になった。

アルピーヌF1代表、“忠誠心がない”ピアストリを強く非難「契約は間違いなく有効。離脱するなら補償金を要求する」

 アルピーヌF1代表オットマー・サフナウアーは、育成ドライバーで現在リザーブドライバーのオスカー・ピアストリとの間には隙のない契約が存在すると改めて主張、チームの意向に反して2023年の移籍を示唆したピアストリには忠誠心が欠けていると強く非難した。

 アストンマーティンがセバスチャン・ベッテルの後任としてフェルナンド・アロンソと複数年契約を結んだことを明らかにした後、アルピーヌはアロンソに代わってピアストリを起用することを発表した。しかしその直後にピアストリはSNSを通して契約を否定。「僕はアルピーヌと2023年の契約を結んでいない。来年アルピーヌで走ることはない」とピアストリはコメントした。

インディカードライバーのレイホール、F1引退を発表したベッテルの招待に前向き「彼のための居場所がある」

 インディカードライバーのグラハム・レイホールは、F1を引退するセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)に対し、インディカーでテストを行うか、同シリーズに移ることを検討するようふたたび勧めており、ベッテルにはアメリカに「居場所がある」と主張している。

 ベッテルは今年5月、マイアミでレイホールと、彼の父でチームオーナーのボビー・レイホールの関心を引いた。4度の世界チャンピオンであるベッテルは、フロリダよりも、インディカーの会場であるロード・アメリカでF1を開催してもいいのではないかと提案したのだ。レイホールはツイッターでベッテルのコメントに反応し、ロードアメリカで彼のチームであるレイホール・レターマン・ラニガンとインディカーのテストをしたかったら、実現させようと投稿した。