大クラッシュ、SC出動の大波乱レースでサインツが初優勝。ペレス、ハミルトンが表彰台争いを制す【決勝レポート/F1第10戦】

 2022年F1第10戦イギリスGPの決勝が行われ、フェラーリのカルロス・サインツがF1初優勝を挙げた。2位はセルジオ・ペレス(レッドブル)、3位はルイス・ハミルトン(メルセデス)となっている。アルファタウリの角田裕毅は14位だった。

 イギリスGP決勝当日、シルバーストン上空は青空と黒雲が混在している空模様。公式の降水確率は20%だが、いつ雨が降ってもおかしくない。現地時間午後3時のスタート時点で、気温19度、路面温度29度。旧メインストレートからコプスにかけては向かい風、ハンガーストレートでは左からの横風となる、かなり強い東の風が吹いている。

F1第10戦イギリスGP予選トップ10ドライバーコメント(2)

 2022年F1第10戦イギリスGPの予選が行われ、ポールポジション~5番手に入ったドライバーたちが土曜日を振り返った。ポールポジション~5番手に入ったドライバーはカルロス・サインツ(フェラーリ)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、セルジオ・ペレス(レッドブル)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)だ。

F1第10戦イギリスGP予選トップ10ドライバーコメント(1)

 2022年F1第10戦イギリスGPの予選が行われ、6〜10番手のドライバーが土曜日を振り返った。6〜10番手のドライバーはランド・ノリス(マクラーレン)、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)、周冠宇(アルファロメオ)、ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)だ。

【F1インタビュー】6連勝中のレッドブルはフェラーリに対し「戦略や総合力でいかにうまく戦い抜くか」が重要だと山本雅史氏

 元ホンダの山本雅史氏が、シルバーストン・サーキットで開催されているF1第10戦イギリスGPを訪れた。現在レッドブルは第4戦エミリア・ロマーニャGPから連勝を続けているが、山本氏はフェラーリの速さを警戒し「油断はできない」という。ただ、総合力ではレッドブルが上回っているとの見解を示した。

 またアルファタウリではピエール・ガスリーが2023年の残留を確定させたが、角田については「2年目の成長を示さなければならない」と語った。

ガスリー予選11番手「現状では満足すべき結果。明日も雨になるといいんだけどね」アルファタウリ/F1第10戦

 2022年F1イギリスGPの土曜予選で、スクーデリア・アルファタウリのピエール・ガスリーは11番手だった。

■ピエール・ガスリー(スクーデリア・アルファタウリ)
FP3 15番手(1分29秒885:ソフトタイヤ/23周)
予選 11番手(Q1=11番手1分41秒680:インターミディエイトタイヤ/Q2=11番手1分43秒702:インターミディエイトタイヤ)

 今週末はプラクティスでものすごく苦労してきた。このトラックでは苦戦することは分かっていたけれど、あまり多くの解決法を見つけることができなかった。それでも予選はうまくいったと思う。11番手という結果に満足すべきだ。

ハミルトン予選5番手「フロントロウを狙っていたが、タイミング悪く雨が強くなってしまった」メルセデス/F1第10戦

 2022年F1イギリスGPの土曜予選で、メルセデスのルイス・ハミルトンは5番手、ジョージ・ラッセルは8番手だった。

■ルイス・ハミルトン(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム)
FP3 5番手(1分28秒488:ソフトタイヤ/24周)
予選 5番手(Q1=5番手1分40秒428:インターミディエイトタイヤ/Q2=2番手1分41秒062:インターミディエイトタイヤ/:Q3=5番手1分41秒995:インターミディエイトタイヤ)

 マシンのアップデートをここに持ち込むために、チームは懸命に作業に取り組んでくれた。そのおかげで今回たくさんの新しいエアロパーツを導入することができ、マシンが改善したんだ。それでもまだ高速コーナーでバウンシングが出ている。特にレッドブルと大きな差があるのは高速コーナーだ。

レッドブル代表「マックスは不運にも黄旗で約0.4秒失った」360度スピンには「あり得ない」と驚愕/F1第10戦予選

 2022年F1イギリスGPの土曜予選で、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは2番手、セルジオ・ペレスは4番手だった。

■レッドブル・レーシング
チーム代表クリスチャン・ホーナー

 非常にトリッキーなコンディションであったが、ドライバーふたりにとって良い予選になった。イエローフラッグが出たことでマックスは0.3秒か0.4秒ぐらいロスすることになったのは不運だった。それでもフロントロウは確保できたし、チェコは2列目に入ったので、我々としては満足している。今日のセッションの状況を考えれば、良い位置と言えるだろう。

レッドブル&HRC密着:Q3終盤に黄旗でポールを逃したフェルスタッペン。2番手から昨年逃した優勝を狙う

 レッドブルとマックス・フェルスタッペンにとって、F1イギリスGPは特別なグランプリだ。それは、チームのファクトリーがシルバーストンから車で約30分のミルトンキーンズにあるという理由だけではない。昨年のイギリスGPで失ったものを今年こそ取り返しに来たからだ。

 昨年、フェルスタッペンはチャンピオンシップで2位ルイス・ハミルトン(メルセデス)に32点差をつけてシルバーストンに乗り込み、F1史上初となったスプリント予選を制してポールポジションから日曜日のレースをスタートした。しかし、オープニングラップでフェルスタッペンとハミルトンは接触し、フェルスタッペンはリタイア。ハミルトンが優勝したため、その差が一気に縮まり、その後の大混戦となる布石となった。

ペレス予選4番手「マシンの問題を解明したから、決勝では強さを発揮できるはず」レッドブル/F1第10戦

 2022年F1イギリスGPの土曜予選で、レッドブルのセルジオ・ペレスは4番手だった。

■セルジオ・ペレス(オラクル・レッドブル・レーシング)
FP3 2番手(1分28秒311:ソフトタイヤ/21周)
予選 4番手(Q1=6番手1分40秒521:インターミディエイトタイヤ/Q2=8番手1分42秒513:インターミディエイトタイヤ/:Q3=4番手1分41秒616:インターミディエイトタイヤ)

 変わりやすいコンディションのなかで、僕たちチームは良い結果を出すことができた。僕自身はもっと上位に行きたかったし、完全に満足しているわけではない。それでもこの位置からでも戦えるので、明日を楽しみにしている。