【中野信治のF1分析/第10戦】今季一番のレース。我慢と潔さで流れを呼び込んだサインツと焦りが見えたルクレール

 2022年シーズンのF1は新規定によるマシンの導入で勢力図もレース展開も昨年から大きく変更。その世界最高峰のトップバトル、そして日本期待の角田裕毅の2年目の活躍を元F1ドライバーでホンダの若手育成を担当する中野信治氏が独自の視点でレースを振り返ります。第10戦イギリスGPは大雨で波乱の雨となった予選、そして大クラッシュで赤旗中断からのトップバトル、そしてレース終盤のセーフティカー導入後の激しいバトルなど、見どころ盛りだくさんの展開になりました。そのなかで今回はF1参戦150戦目にして初優勝を果たしたカルロス・サインツのいぶし銀の活躍を中心に解説します。