F1、2022年第2四半期の収益は約1004億2000万円と発表。前年の同時期よりもおよそ49%増加

 F1は、2022年第2四半期の収益が2021年同期と比較して約49%増加し、7億4400万ドル(約1004億2000万円)と堅調だったことを発表した。

 新型コロナウイルスの世界的な大流行による収益減に見舞われたF1の財政面は、昨年以降着実な回復基調にある。2022年第1四半期に生み出された収益は3億6000万ドル(約485億9600万円)であり、これでグランプリレースの6カ月間の収益は11億400万ドル(約1538億8860万円)となった。

「2023年F1は史上最多24戦開催の予定」とF1 CEOが発言。カレンダーは10月に発表へ

 F1のCEOステファノ・ドメニカリは、2023年のF1カレンダーは24戦で構成されることになると示唆した。実現すれば、史上最多の開催数になる。

 2019年には21戦、2021年には22戦になり、2022年にはロシアGPがロシアのウクライナ侵攻により中止となり、23戦の予定が22戦となった。すでに過密スケジュールを問題視するチーム関係者もいるが、F1は開催数をさらに増やすことを目指している。

レッドブルF1、パワーユニット部門の準備は順調。建物は伝説の王者にちなみ『リント・ビルディング』と命名

 レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は、ミルトン・キーンズのファクトリーに新設したパワートレイン部門の建物に、オーストリア国籍で活動した伝説的F1ドライバー、ヨッヘン・リントの名前を付けたことを明らかにした。次世代パワーユニット(PU)の設計・製造に向けて、準備は順調に進んでいるという。

 ホンダのF1活動終了に伴い、レッドブルは自社でパワーユニットを開発・製造するための部門レッドブル・パワートレインズを設立した。ここでは2026年以降の次世代パワーユニットを手がけることになり、ポルシェと提携することが予想されている。

【F1チーム代表の現場事情:フェラーリ】敗北をマシンのせいにしてチームを守るビノット代表「我々は変わる必要はない」

 大きな責任を担うF1チーム首脳陣は、さまざまな問題に対処しながら毎レースウイークエンドを過ごしている。チームボスひとりひとりのコメントや行動から、直面している問題や彼のキャラクターを知ることができる。今回は、フェラーリの代表マッティア・ビノットに注目した。

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 過去2シーズン、フェラーリのペースはライバルたちより大きく劣っていたが、今年のマシンは間違いなく最速のオールラウンドマシンだ。これだけの転換を実現したマッティア・ビノットは、本来なら大きな誇りを胸に、休暇に向かうことができたはずだった。

 開幕から13戦で8回のポールポジションを獲得したことが、フェラーリF1-75にどれだけのペースがあるかを物語っている。しかし勝利数はわずか4回となれば、チーム代表にとっては深刻な事態だ。

【全ドライバー独自採点/F1第13戦】3番目のマシンで2位を勝ち取ったハミルトン。フェルスタッペンが驚きの勝利

 長年F1を取材しているベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏が、全20人のドライバーのグランプリウイークエンドの戦いを詳細にチェック、独自の視点でそれぞれを10段階で評価する。

 今回は、第13戦ハンガリーGP(7月29~30日)でのドライバーたちの戦いぶりを振り返る。

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元F1レースディレクターのマイケル・マシ、昨年のアブダビGP後に自身や家族への殺害予告を受けたと明かす

 元F1レースディレクターのマイケル・マシは、昨年物議を醸した最終戦アブダビGP後の期間は、オンラインでの嫌がらせや殺害予告などに脅かされた“暗黒の日々”だったと述べている。

 アブダビで行われた最終戦において、通常のセーフティカー規則を無視して独自の手順でレースを再開させるというマシの判断によって、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はレースリーダーだったルイス・ハミルトン(メルセデス)を追い抜き、自身初のタイトルを獲得した。

レッドブルF1代表「ポルシェとのパートナーシップは、我々のDNAにフィットした長期的なものでなければならない」

 レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、将来ポルシェとパートナーシップを結ぶ場合は、レッドブルのDNAにフィットした形で、長期にわたり関係を築くことになると語った。2026年にF1パワーユニット規則が大幅に変更されるタイミングで、ポルシェがレッドブルと提携してF1に参入する予定であることが明らかになったが、正式発表は行われていない。

マクラーレンF1のシートに関して静観姿勢のオワード。パロウの加入には戸惑いを隠せず

 アレックス・パロウの加入やアルピーヌF1に所属するオスカー・ピアストリとの契約の噂など、様々な憶測が飛び交うマクラーレンF1のシートの行方に関して、所属ドライバーのパト・オワードは「気にしていない」と静観する姿勢を示した。

マクラーレンF1が2023年に向けてピアストリを獲得との報道。リカルドには契約解除の意向を伝える

 マクラーレンF1チームが、アルピーヌのリザーブドライバーであるオスカー・ピアストリと2023年の契約を結び、現レースドライバーのダニエル・リカルドとは契約解除に向けた交渉を始めたと、複数のメディアが伝えている。

 セバスチャン・ベッテルが今季末での引退を決めた後、アストンマーティンは後任としてフェルナンド・アロンソを選び、2023年からの複数年契約を結んだ。アロンソを失うことを知ったアルピーヌはピアストリを来年レースドライバーに昇格することを発表したが、ピアストリはすぐさまこれを否定、契約上、混乱が生じていることが明らかになった。

F1、ファンへの嫌がらせなどに対抗する新キャンペーン『Drive it Out』を立ち上げ。FIAも全面支援

 F1は、オンラインおよびイベント会場双方におけるファンへの嫌がらせに対抗することを目的とした、新キャンペーン『Drive it Out』を発表した。

 この取り組みは、F1のすべてのチームとドライバー、およびFIAから全面的な支援を得ている。これは7月初め、レッドブルリンクで行われた第11戦オーストリアGPでレースを観戦していたファンから、嫌がらせや罵倒を受けたという複数の通報があったことを受けて立ち上げられた取り組みだ。