イギリスのロイタージャーナリズム研究所は15日、「デジタルニュースリポート2022」を公表した。同研究所は、デジタル時代にメディアや報道の影響がどう変化しているかを調査しており、リポートはネットを主体に読者・視聴者に行ったアンケート調査に基づき、世界各国の各メディアへの信頼度を示す結果は毎年恒例となっている。
同リポートや、日本での調査に協力したNHK放送文化研究所が同日発表した結果によると、今年の調査は全世界で9万人超を対象に行い、日本では2015人が調査に応じた。ニュースへの信頼について尋ねたところ、「信頼する」は前年比2%増の44%。2019年と20年は30%台に一時落ち込んだが、やや復調傾向を示した。
そして注目のニュースメディアに対する信頼度調査は今回、新聞(読売・朝日・毎日・産経・日経・地方紙)、テレビ(NHK、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京)、雑誌(週刊文春、週刊新潮)、ネットメディア(ヤフーニュース)の15社についてそれぞれ信頼できるかどうかを尋ねた。
その結果、「信頼できる」と答えたニュースメディアは、NHK(57%)が最も多く、日本テレビ(52%)、日本経済新聞(同)、地方紙(51%)、TBS(50%)が続いた。
何かと槍玉に挙げられる朝日新聞グループは、朝日新聞が42%と新聞社で最も低く15社中13位に低迷。テレビ朝日は47%と15社中9番目だったが、テレビ局では最も低い順位だった。
そして15社中最も「信頼していない」メディアと評価されてしまったのが週刊文春。「文春砲」の異名で数々の社会的影響力の強いスクープを放っている割に、信頼度という点では新聞、テレビより低く出た。
なお、昨年の調査でも15社(当時はテレ東がなくハフポストがエントリー)を対象に信頼度を尋ねたが、この時も文春は“最下位”。朝日新聞は15社中12位で新聞社で最も低く、テレ朝は15社中7位と中位ながらテレビでは最後列だった。