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決戦 五 幾艘(そう)もの陶(すえ)の関船小早が波に押されて漂い出し、味方の舟にぶつかるなどして、混乱を広げる。さて、陸から小早、関船の順で陣取った陶水軍、関船よりさらに沖に――密集する小舟どもとは距離を置く形で、巨大な船どもが、ぽつぽつと碇(いかり)を下ろしている。その重量感溢(あふ)れ…