<p>本人の家族がキュレーションした、生身のバスキアに出会う大回顧展| 吉田実香のNY通信</p><p>NY・チェルシーで開催中の、本人の家族がキュレーションした生身のバスキアに出合う大回顧展をたっぷりレポート。磯崎新が内装を設計し、バスキアも常連だった伝説のナイトクラブ〈パラディアム〉の再現も。⇒</p><p>NY・チェルシーでスタートした『ジャン=ミシェル・バスキア:キング・プレジャー©』は、バスキアの家族がキュレーションした史上初の展覧会だ。注目の建築家デヴィッド・アジャイによる展示デザインも話題の巨大バスキア展、一体その中身とは?</p><p>1983年、23才のジャン=ミシェル・バスキア。photo_ Lee Jaffe ジャン=ミシェル・バスキアの名前から何をイメージするだろう? 27才で夭逝した黒人天才画家。80年代NYの文化アイコン。1988年の急逝後、評価や作品の資産価値は年々高まり続け、今や天文学的な金額と切り離しては語れないアーティストの一人。そんな伝説の人物を、本人の家族の目から紹介するのが『ジャン=ミシェル・バスキア: キング・プレジャー©』展だ。 展覧会『ジャン=ミシェル・バスキア:キング・プレジャー©』はNY・チェルシーの〈スターレット・リーハイ・ビルディング〉にて開催中。写真は、敬愛するジャズ・トランペッター、チャーリー・パーカーへのオマージュ作品。『Charles the First』(1982)© The Estate of Jean-Michel Basquiat Licensed by Artestar, New York. 絵画やドローイング、ゆかりの品々など200点を超す展示品のうち、177点が世界初公開。一世を風靡したナイトクラブ〈パラディアム〉の為に描いた巨大壁画など、貴重な作品の数々はいずれもバスキア家の秘蔵コレクションだ。バスキアの出生証明書や、父親が子供達を映した8ミリフィルム、一時プエルトリコに住んでいた頃の成績表、高校時代に作っていたミニコミといった思い出の品々も、丁寧に展示されている。 Loading… 吉田実香 よしだみか ライター/翻訳家。ライター/インタビュアーのパートナー、デイヴィッド・G・インバーとのユニットでNYを拠点に取材執筆。『Tokyolife』(Rizzoli)共著、『SUPPOSE DESIGN OFFICE』(FRAME)英文執筆、『たいせつなきみ』(マイラ・カルマン 創元社)翻訳。</p>