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<p>人は人を傷つけるけれども、救ってくれるのも、また人なんだ | NHK | WEB特集</p><p>人は人を傷つけるけれども 救ってくれるのも人なんだ</p><p>【NHK】「人は人を傷つけるけれども、救ってくれるのも、また人なんだ」これは、今から21年前に大阪で起きた事件の、被害者の遺族のこ…</p><p>また、神戸児童連続殺傷事件で次男を奪われた土師守さんは、自身の経験から「残されたお子さんを大事にしてください」と言ってくれたそうです。 本郷由美子さん 「事件後初めて被害者の方に会って、子どもを失った、犯罪にあった立場の人が来てくださって、心が許せるというか話せるというか、一緒にいてもらいたいというか、そういう不思議な気持ちになりました。目で本当に心配しているという眼差しをくださり安心できたというのが記憶に残っています」 友人たちから届いた絵本も“寄り添い”に 周囲の友人たちから届いた絵本も支えになりました。事件後から、次々と届く絵本。最初は、ショックで文字も目に入らず、ただそばに置いておきました。 次第に、届けてくれた人のことを思い浮かべながら手に取ってみたところ、絵本のイラストや色彩、文字に引き込まれていったと言います。絵本を通じて様々な感情に触れることで、自分の気持ちと向き合えるようになっていったそうです。 本郷由美子さん 「事件直後は、文字も色も何も感じないんだけれども、届けてくれた人の気持ちが嬉しかったからそばにおいていたんです。そして、”この人が選んでくれたんだな”と思っているうちにふと、目が行く。開いてみると自分の気持ちと重なるところがあり、絵や色に癒やされるというか、心の中で対話ができている気がして、気づいたら読めていました。主人公と気持ちが同一化して、だんだんと自分の気持ちに向き合えるようになっていきました」 ほかにも、たくさんの人が心配して声をかけてくれました。 その時は気持ちを受け止めきれずに関係が途絶えてしまったこともあったと言いますが、時間をかけてみんなの思いに気づき、「あのときはごめんね、私はほんとうに余裕がなかった。私のことを心配してくれたんだね」と伝えて、関係が再構築できたこともあったそうです。 本郷由美子さん 「その支えがなかったら、私はたぶん、いま生きていないんです。それは本当に言えることだと思いますね。人の命の力をもらったんだなっていうのは、私の中で確かなことだと思います」 傷ついた人たちに“寄り添える”場所を作りたい 今度は、”自分と同じように傷ついて悲しんだり苦しんだりしている人たちに寄り添える場所を作りたい”、“悲しんでいる人たちの居場所を作りたい”と、おととし11月、東京・台東区の寺の一角に、ある施設をつくりました。 グリーフケアライブラリー「ひこばえ」です。グリーフケアとは、「悲しみを癒やす」という意味で、様々な喪失体験をした人に寄り添い、希望を持てるように支えることです。 ひこばえは、「切り株から生える新しい芽」を意味しています。</p>