Googleの廉価版スマートフォン「Pixel 6a」が28日に発売を控えるなか、それに先立ち分解レポートが公開されている。内部設計的にも、上位モデルにあたるPixel 6との類似点が少なからずあるようだ。
YouTubeチャンネルPBK Reviewsのレポートは、カメラレンズ周りと本体背面が傷だらけという、酷いサプライズから始まっている。幸いにも画面は紙シートで保護されているので無事だったが、工場での品質管理はどうなっているのかと懸念されそうである。
まず分解を始める前に過熱してやり、接着剤を柔らかくして除去する手順はPixel 6のそれと同じである(修理業者iFixitはヒートマット使用)。ディスプレイ縁にプラスティックのフレームを置いて小さなクリップで固定していることや、ケーブル1本外せば完全に取り外せる作りも共通している。
その過程で、指紋センサーが画面パネルに取り付けられていることが分かる。こちらもPixel6/6 Proと同じだが、それら上位モデルは指紋認証が遅かったり誤動作も多く、修正アップデートが配信された後も一概には改善したと言い難いとの声もあった。Googleは、Pixel 6aでは違うセンサーを採用すると約束していたが、今回そちらの検証はされていない。
さて画面パネルを外すと、放熱対策として大きなグラファイトシートがあり、それを剥がすだけでバッテリーに手が届く。いくつか取り外す箇所はあるものの、引き出すためのプルタブも付いており、PBKreviewsも「Pixel 6やPixel 6 Proと比べると、このバッテリーをこじ開けるのは、ずっと簡単だった」と述べている。
その後はメインボードと対面するが、USB充電ポートはハンダ付けされており、故障した場合、この箇所のみを交換することは難しい。その一方で、Google独自開発プロセッサーであるTensor(右上)の実装や、RAMはSK hynix製であることも確認できる。
最後に背面パネルはフレキシブルなプラスチック、Googleが「高温成形された 3D 合成素材」と呼ぶものだと分かる。搭載プロセッサーなどは上位モデルと同等にしつつ、廉価モデルなりの差別化やコストダウンを図っていることがうかがえる。
Pixel 6aの、国内での販売価格は5万3900円(税込)。米国での価格は449ドル、すなわち約6万1000円(7月24日時点)であり、Googleは日本向けの“戦略価格”を設定しているようだ。