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<p>7月の振り返り 明けたはずの梅雨 まるで梅雨末期の大雨 線状降水帯発生 8月は?(気象予報士 牧 良幸)</p><p>【7月の振り返り 明けたはずの梅雨 まるで梅雨末期の大雨 線状降水帯発生 8月は?】 2022年7月を振り返ると、記録的な暑さで始まり、明けたはずの梅雨に戻ったかのよ..</p><p>2022年7月を振り返ると、記録的な暑さで始まり、明けたはずの梅雨に戻ったかのような大雨。台風4号の今年初の上陸と台風5号、台風6号の発生。桜島の噴火など様々なことがありました。あすからの8月はどうなるか見ていきたいと思います。</p><p>6月の内に、沖縄地方から東北南部まで、梅雨明けの発表(速報値)があり、夏空が続くかと思われましたが、夏の高気圧が南下し、日本付近は気圧の谷や湿った空気の影響を受けるようになりました。スッキリしない天気が続き、梅雨の終わりのような大雨となった所もありました。 7月15日には、今年から開始された「線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があると予想されるとき」に発表される情報が九州と山口県に初めて発表されました。この情報が発表されても必ずしも線状降水帯が発生するわけではありませんが、線状降水帯が発生しなくても大雨となる可能性が高い状況です。15日から16日にかけては線状降水帯は発生しませんでしたが、数日後、18日には長崎県壱岐・対馬、19日には福岡県、佐賀県、大分県に線状降水帯が発生しました。 また、大気の非常に不安定な状態が続き、局地的に猛烈な雨や雷雨となりました。「記録的短時間大雨情報」が全国のあちらこちらで発表されました。12日は埼玉県を中心に発達した雨雲がかかり続け、鳩山町では4時間余りの時間に降水量が300ミリを超える記録的な大雨になりました。 記録的な暑さ 6月の終わりから続いた暑さが、7月に入っても続きました。7月1日には群馬県桐生市で最高気温が40.4℃まで上がり、7月31日現在、全国で今年最も高い気温となっています。この日は、全国の6地点で最高気温が40.0℃以上になり、同日に6地点で40.0℃以上になるのは観測史上はじめてです。また、最高気温が35℃以上の猛暑日の地点が全国の約4分の1の235地点となりました。関東地方では3日まで、猛烈な暑さが続き、東京都心では3日までの9日間連続で最高気温35℃以上の猛暑日となりました。(観測史上最長) その後、月末は再び猛暑になり、29日には猛暑日地点数が2日以来の100以上、31日には真夏日が今年最多の725地点(17時まで)となりました。 7月1日に日本の南で発生した台風4号は、2日から3日に沖縄に接近したあとは、東シナ海で進路を東よりにかえて、九州に接近しました。5日午前6時前に長崎県佐世保市付近に上陸し、午前9時には温帯低気圧に変わりました。台風に向かって湿った空気が流れ込んだため、九州や四国、本州の太平洋側を中心に雨となりました。高知県では総雨量が400ミリを超える大雨となりました。 28日には台風5号が日本の南で発生しました。奄美地方に接近し、東シナ海から黄海に進みましたが、台風周辺の湿った空気の影響で九州や四国などでは大雨となりました。7月最終日の31日正午には那覇市の北で台風6号が発生しました。台風は北よりに進み、あす1日には熱帯低気圧に変わる予想です。沖縄では暫らく激しい雨や強い風、高波に注意が必要となります。 桜島 爆発が発生し 一時 噴火警戒レベル5に 24日午後8時5分に桜島の南岳山頂火口で、爆発が発生し、弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から約2.5kmまで達しました。気象庁は同日午後8時50分、噴火警戒レベル5(避難)に引き上げました。噴火警戒レベルが5(避難)に引き上げられるのは初めてのことでした。 27日には、南岳山頂火口及び昭和火口から2kmを超える範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性は低くなったとして、噴火警戒レベル3(入山規制)に引き下げられました。</p>