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<p>サザエ・アワビの密漁横行、摘発の13人は全員レジャー客…「違法だと思わなかった」と言い逃れも</p><p>サザエ・アワビの密漁横行、摘発の13人は全員レジャー客…「違法だと思わなかった」と言い逃れも #社会</p><p>サザエやアワビの密漁が今夏、相次いでいる。福井県の小浜海上保安署は6月から今月中旬にかけて13人(11件)を摘発。昨年の同時期の約3倍のペースで、密漁されたサザエやアワビの量は、既に昨年1年分の量を超えている。梅雨明け</p><p>が早く気温の高い日が続いたことが背景にあるとみられ、同署は警戒を強めている。(長沢勇貴) 嶺南地域の海域を管轄する小浜海上保安署によると、摘発した13人は全員がレジャーなどで県外から訪れた人。内訳は▽京都府6人▽大阪府3人▽奈良県2人▽愛知県2人――だった。密漁被害はサザエで既に昨年1年間の612個を超える707個。アワビも17個と昨年(16個)を上回っている。 今夏は梅雨明けが早く、猛暑が続いている。コロナ禍で閉鎖する海水浴場が多かった昨夏までと異なり、多くの海水浴場が海開きをしている。同署はマリンレジャーを楽しむ客が増えたことが密漁増加の要因だと分析している。 レジャー感覚で取り、取り締まりを受けても「違法だと思わなかった」と言い逃れをする人もいるが、同署は「密漁の認識がなくても漁業権を侵害していれば摘発する」と警告。海上保安官が近付くと、貝類をいったん海中に隠し、後で回収する悪質な事例もある。同署は漁業関係者との連携を密にし、巡回を強化する。 2020年12月施行の改正漁業法では、密漁の罰則が大幅に強化され、アワビなどを密漁した場合の罰金は上限が200万円から3000万円に引き上げられた。同署の鈴木祐司次長は「密漁は漁業関係者の生活や水産資源に多大な影響を与える。法に従って徹底的に取り締まる」としている。</p>