8月7日に鈴鹿サーキットで開催される『2022FIM世界耐久選手権(EWC)“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第43回大会』にSSTクラスから参戦するTONE RT SYNCEDGE4413 BMWは、2019年の鈴鹿8耐でSSTクラス優勝を飾ったチームだ。3年ぶりに開催される2022年の鈴鹿8耐ではマシンを一新し、新型BMW M1000RRを駆り2連覇に挑む。
SYNCEDGE4413Racingは2013年に発足し、これまで全日本ロードのJP250、J-GP2、JSB1000クラスにエントリーをして経験を重ねてきたチームである。2017年からは工具メーカーのTONE(トネ)とタッグを組んで、TONE RT SYNCEDGE4413Racingとして参戦している。3年目を迎えた2019年には、鈴鹿8耐のSSTクラスでの優勝を飾り、2019-2020シーズンの第2戦セパン8耐にも出場するとSSTクラストップからスタートし、総合15位のSSTクラス3位と表彰台に上る活躍を見せた。
そんな強さを持ち合わせているTONE RT SYNCEDGE4413Racingは、3年ぶりの鈴鹿8耐に引き続きSSTクラスにエントリーし、マシンはBMW M1000RRにダンロップというコンビネーションで2連覇を狙う。チーム監督は山下祐氏、チーフメカニックは高村嘉寿氏が務める。
ライダー1人目はベテランライダーの星野知也だ。全日本ロードのGP125、J-GP2、ST600と経験しており、2018年にTONE RT SYNCEDGE4413RacingからJSB1000デビューをして、2020年からの2年間はST1000クラス、そして今シーズンは再びJSB1000クラスにスイッチし活躍している。チーム加入5年目でM1000RRを熟知する星野が連覇をかけてチームを牽引していく。
2人目のライダーは、2019年の鈴鹿8耐でSSTクラス優勝を飾った際のひとりである石塚健だ。2014年から2018年までは全日本ロードに参戦し、2019年から2021年の3年間はFIM CEV REPSOL Moto2ヨーロピアンチャンピオンシップを戦ってきた。今シーズンは4年ぶりに全日本ロードにフル参戦し、同チームからST1000クラスで戦っている。若いライダーながらも鈴鹿8耐での優勝経験を活かし、M1000RRで鈴鹿を走り抜ける。
そして第3ライダーを務めるのは中冨伸一だ。1998年から全日本ロードのGP250に参戦するベテランライダーであり、ST600、JSB1000クラスに参戦してきた。2006年から2008年はスーパーバイク世界選手権(SBK)で戦い世界を経験しており、現在は今シーズンで12年目となるJSB1000クラスで活躍している。中冨はヤマハのマシンを駆っているが、長年ダンロップタイヤを使用していることから、その知識と経験を活かして初のBMWで走ることとなる。
以上のライダー3人で鈴鹿8耐の2連覇を目指すとともに、9月18日に決勝が開催される第4戦ボルドール24時間耐久ロードレースにも同チームとライダーで参戦する。TONE RT SYNCEDGE4413Racingは2020年から鈴鹿8耐に加え、ボルドール24時間の参戦も計画していた。しかし、新型コロナウイルスの影響により鈴鹿8耐は中止され、海外戦の出場は困難であることから、2022年に参戦することを新たな目標に活動していた。
今シーズンから星野がST1000クラスからJSB1000クラスにスイッチし、鈴鹿8耐を見据えて新型BMW M1000RRのセットアップを進めてきており、3年ぶりとなる鈴鹿8耐、そして目標にしていたボルドール24時間に向けて着々と準備を進めてきているTONE RT SYNCEDGE4413Racingの走りに注目が集まる。