近年グローバルで人気のボディタイプとなっているクロスオーバーSUV。もちろん日本での売れゆきも好調で、SUVは一時的なブームに終わらず、もはや新型車の定番と言える状況だ。
この活況ぶりはまだまだ今後も続きそうで、各社から力の入ったニューモデルがスタンバイ。もちろん日本も例外ではない。人気のコンパクトクラスから世界基準のラージクラスまで、ニューモデルが続々と登場する!
●ラインナップ
・レクサスRX(2022年秋デビュー予定)
・三菱 アウトランダーPHEVラリーアート(2022年秋デビュー予定)
・レクサスRZ(2022年12月デビュー予定)
・ホンダ エントリークラスSUV(2023年春デビュー予定)
・三菱 次期RVR(2023年春デビュー予定)
・トヨタ 次期ランドクルーザープラド(2023年夏デビュー予定)
・マツダ CX-80(2023年秋デビュー予定)
・レクサスLF(2023年秋デビュー予定)
・レクサスコンパクトSUV(2023年秋デビュー予定)
・日産 スカイラインクロスオーバー(2024年デビュー予定)
・スズキ ジムニーシエラ5ドア(デビュー予定時期不明)
※本稿は2022年7月のものです
文/ベストカー編集部、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年8月10日号
■レクサスRX(2022年秋デビュー予定)
●新開発ハイブリッドを採用し今年秋発売
6月にワールドプレミアされた新型レクサスRXは、今年秋の発売予定。6代目となる新型は、新開発の2.4Lターボとそのハイブリッド、2.5Lハイブリッドと2.5L PHVをラインナップ。
2.4Lターボハイブリッドは、後輪に高出力モーターの「eAxle」を採用する最新4WDを設定。新しさ満載の内容で発売が楽しみ。
■三菱 アウトランダーPHEVラリーアート(2022年秋デビュー予定)
●ラリーアート復活を象徴する「エボ」仕様!
昨年12月にフルモデルチェンジして販売好調なアウトランダーPHEVはエコなイメージをアピールしているが、その一方でラリーアート復活を象徴するエボ仕様の開発が進んでいる。
三菱は昨年5月にラリーアート復活を明言。今年1月の東京オートサロンでは、新生ラリーアートをイメージしたアウトランダーベースのコンセプトカーを出展したが、その市販バージョンがいよいよ登場することとなる。
このラリーアートモデルは、前後のツインモーターを高出力化し、足回りも強化。迫力のエアロを纏ったアウトランダーエボの誕生に期待が高まる。
■レクサスRZ(2022年12月デビュー予定)
●ブランド初のEV専用モデル
レクサス初のEVはUX300eだが、初のEV専用モデルとしてレクサスRZは今年4月に世界初披露された。
トヨタbZ4X&スバルソルテラと基本プラットフォームを共用して開発したモデルで、出力はフロント150kW、リア80kWを発揮。航続距離は約450kmとなる見込み。スピンドルグリルをEV向けに進化させた「スピンドルボディ」デザインの採用も特徴となっている。発売は今年12月の予想。
■ホンダ エントリークラスSUV(2023年春デビュー予定)
●ヴェゼルよりコンパクトなSUVが登場!
年までにグローバルでのエンジン車全廃を表明し、国内でも2035年にはe:HEVを含めた電動化の達成を目指しているホンダ。
とはいえ、今はまさに過渡期で、すでに開発が進んでおり、間もなく登場する純エンジンのニューモデルもある。
来年春頃のデビューが計画されている新型コンパクトSUVもそのなかの一台だ。
このコンパクトSUVは、ヴェゼルよりもコンパクトなミニSUV。現行フィットがベースで、パワートレーンは1Lの直3ターボを搭載する計画。
しかし、時流を考慮してフィットに搭載される1.5L e:HEVになる可能性もある。ヤリスクロスの直接的な競合車となり注目だ。
■三菱 次期RVR(2023年春デビュー予定)
●キャプチャーベースでPHEVも設定!
欧州三菱は今年9月に新型ASXを公開すると6月に発表。ASXは日本名「RVR」で、2023年に欧州で発売されるこの新型が日本でもデビューすることになる。
その次期型RVRはルノー日産三菱アライアンスを生かしたSUVへと生まれ変わり、ルノーキャプチャーがベースになる可能性が高い。
パワーユニットはキャプチャーと同じ1.3Lターボに加え、1.6L PHEVを搭載するという情報があり注目だ。
■トヨタ 次期ランドクルーザープラド(2023年夏デビュー予定)
●オフロード性能も快適性も大きく進化!
納期4年という人気車であるランドクルーザー300の弟分、ランドクルーザープラドは2023年夏のモデルチェンジとなりそうだ。
その次期型は、日本でも大きすぎないボディサイズによる使い勝手のよさ、そして優れた悪路走破性や耐久性などを現行モデルから受け継ぎながら、最新の安全性能や快適性能を備えた新世代の本格オフローダーへと進化する。
具体的には、現行ランクル300に使われている技術が各所に採用され、ラダーフレームはTNGAに基づいた新型へと一新。
パワートレーンもランクル300と同型となる3.3L V6ディーゼルターボ(3009ps/71.0kgm)を搭載。現行モデルの2.8Lディーゼルターボから大幅にパワーアップし、燃費性能の向上も期待できる。
トランスミッションはトランスファー付きの10速ATで、テレインコントロールシステムを備えたフルタイム4WDとの組み合わせによって、あらゆる路面コンディションで優れた走破性を発揮することになりそうだ。
■マツダ CX-80(2023年秋デビュー予定)
●3列シート仕様のフラッグシップSUV
置きエンジンを採用するマツダのラージ商品群の第一弾として今年4月に公開されたCX-60。これに続くニューモデルとして注目なのが、国内でSUVのフラッグシップとなるCX-80だ。
CX-60が2列シートであるのに対し、CX-80は3列シートの大型モデル。CX-60と同じく、縦置きの直6エンジン+FR(&4WD)レイアウトで登場する。
その直列6気筒ユニットは、3Lガソリンと3.3Lクリーンディーゼルで、どちらも48Vマイルドハイブリッドとの組み合わせ。それにCX-60と同様に直4の2.5L PHEVも設定されることになりそう。さらにガソリンエンジンはSKYAKTIV-Xも用意される。
なお、CX-80の登場でCX-8は終了になる計画だ。
■レクサスLF(2023年秋デビュー予定)
●プレミアム市場で勝負する高級SUV
海外の高級車市場ではプレミアムサルーンをベースにしたラグジュアリーなSUVが支持されている。
そこで、レクサスが開発を進めているのが、2018年に公開したコンセプトカー「LF-1リミットレス」の市販モデルとなる「LF」だ。
ベースはレクサスLSのFR系プラットフォーム。パワートレーンも基本的にLSと共通となり、3.5L V6ターボと3.5L V6ハイブリッドが搭載される見込みだ。
■レクサスコンパクトSUV(2023年秋デビュー予定)
●レクサスはエントリーSUVもあり!
フルラインナップSUVを目指しているレクサスは、欧州で今年4月に発表されたAセグコンパクトSUVのアイゴクロスと、Bセグのヤリスクロスとの中間的な全長4000mmクラスのSUV市場に新たに参入する。
UXの下に位置するレクサスのエントリーSUVとなり、EVではなく1.5Lハイブリッドを搭載する可能性が高い。セカンドカーとしての需要も見込まれるモデルだ。
■日産 スカイラインクロスオーバー(2024年デビュー予定)
●SUVタイプのスカイライン復活!
7月登場の新型クラウンはクロスオーバーにも見えるファストバックスタイルへと大変身することが話題だが、日産のスカイラインもまた次期モデルはSUVで計画されているという。
SUVタイプのスカイラインといえば、2009年から2016年までラインナップされたスカイラインクロスオーバーがあったが、このモデルのようなクロスオーバー車へセダンから生まれ変わるというのだ。
パワーユニットは新型エクストレイルにも搭載予定の1.5L VC(可変圧縮)ターボを発電用に使うe-POWER。これに前後モーターで駆動する4WDを採用する。
2024年のデビューを目指して開発中で、このSUV化計画には販売関係者も期待の声が多いという。注目だ!
■スズキ ジムニーシエラ5ドア(デビュー予定時期不明)
●日常使いが便利な待望の「5ドアシエラ」
2018年のデビューから販売好調で長い納期待ちが解消されないジムニー/ジムニーシエラ。そのため登場から4年を迎えても大きな変更はないままだが、5ドアモデルの準備は着々と進んでいるようで、ツイッターなどを中心に目撃情報が相次いでいる。
この5ドア化にあたって採用されるのが延長したロングボディ。これにより、軽規格サイズには収まらないため、5ドアは1.5Lエンジンを搭載するジムニーシエラのみに設定される。
ボディサイズは現行の3ドア車より全長で300mm延長。そのままホイールベースが300mm長くなり、室内スペースが拡大。そのぶん向上する快適性が5ドアの大きな魅力となる!
ただし発売時期は正直不透明。ジムニー/ジムニーシエラの納期の問題もあるため、メーカー側も苦慮している、といったところではないだろうか。出せば売れる、ゆえに納期の問題がさらに重くのしかかる、という部分はあるはずなので、スズキには現行モデルの納期も含め、ぜひとも頑張っていただきたい。
【番外コラム】現行ランドクルーザー300は水素エンジン市販車第1号の計画(2030年までにデビュー)
トヨタがヤマハに委託して開発している5L V8の水素エンジンをランクル300に搭載する計画がある。
大型サイズや大排気量、中東地域での耐久性などを考えるとランクルが最適という評価で、水素エンジン車の第一号になる可能性がある。
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