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<p>【山田祥平のRe:config.sys】 爆速に生まれ変わっていたキャリアの公衆Wi-Fi</p><p>【山田祥平のRe:config.sys】爆速に生まれ変わっていたキャリアの公衆Wi-Fi #dWiFi</p><p>かつて公衆Wi-Fiは鬼門だった。インターネットが使えないときにはカスのようなWi-Fiに勝手につながっていないかどうかを真っ先に確認した。そのくらい昔の公衆Wi-Fiはひどかった。それが今、様変わりしている。</p><p>このどちらかが見えれば、それは「d Wi-Fi」のアクセスポイントだ。個人的には、首都圏での自分の行動範囲では、かなりの場所が網羅されているという認識をもっている。 パブリックスペースのWi-Fi整備 実際につないでみて驚いた。以前の公衆Wi-Fiのイメージを完全に覆す品質になっていた。タダほど高いものはないという先入観を持たなくてもいい。いくつかの駅のベンチで試してみたところ、駅によって多少は異なるものの、上り下りともに数百Mbpsは普通に確保できる。これなら十分に実用になる。とにかく、勝手につながってしまうと困るというような品質ではない。 手元のノートPCは、LTE等の通信ができるものとできないものがある。LTEや5GをサポートしないPCで、出先でのインターネット接続が必要な場合には、スマホのテザリングに頼っていた。ノートPCを使うたびに、スマホをポケットから取り出してテザリングをオンにするのは面倒なので、モバイルネットワーク非対応のPCを持ち出すときには、家を出る時点でスマホのテザリングをオンにしていた。そうしておくことで、ノートPCの液晶を開けば、スリープから目覚めたPCが、すぐにインターネットにつながる。 当然、スマホのバッテリの保ちは落ちるし、この猛暑の中、ポケットの中でスマホが熱くて不快だったりもするが背に腹は代えられない。 どんなノートPCでも、当たり前のようにSIMやeSIMを使ってLTEや5Gのネットワーク接続ができるようなら、こうしたサービスを頼る必要はない。でも、そうはいかないのが現状だ。ノートPCにとってのWAN通信は、まだまだオプションで当たり前にはなっていない。 それに、通信のための契約をすれば、毎月の維持費もかかる。そもそもノートPC購入のためのコストについてもWAN対応のために数万円の追加投資が必要となる。これから円安や戦争の状況、半導体不足、都市のロックアウトなどによる製造現場の混乱等、さまざまな要因でPCの入手に際するコストは上がっていくだろう。あれば便利なことは分かっているWAN機能だが、そこにコストをかけるのは難しいというのも分かる。 WAN機能を持たないデバイスからインターネットに接続するための方法を、複数持っているというのは心強い。最終的には手間がかかったとしても、自分のスマホに頼ればいい。その前に、たとえば駅、そしてコンビニではファミリーマートとローソン、また、郵便局があれば、そのほとんどで「d Wi-Fi」が使えることが分かっていれば、いつか何かの役に立つかもしれない。あそこに行けば必ずつながるという場所をいくつか確保しておこう。PCからは802.1X認証による自動ログインもできるので本当に手間知らずだ。 インターネット接続がなかなか思い通りにならない若い世代も助かるかもといったことを考えれば、通信事業者ならではの社会還元としては悪くないんじゃないかと思う。パブリックスペースについては自治体等によるインターネット接続が提供されていることも多いようだが、これらとあわせて、いつでもどこでも自由に使えるインターネットをさらに充実させていってほしいものだ。 ▲</p>