Team MOTOYAMAプレスリリース
2022年7月28日
TEAM MOTOYAMAの滝川聡選手が、初挑戦の難コース、スポーツランドSUGOで快走を魅せる!
各位
スーパーGT選手権や国内トップフォーミュラで幾多のチャンピオンに輝いた本山哲選手が、自らのチーム「TEAM MOTOYAMA」を新たに立ち上げ、監督として2022年度TCRジャパンシリーズにフル参戦しております。
4月8~10日に開催されたTCRジャパンシリーズ開幕戦の富士スピードウェイ大会で4輪レースデビューを果たしたジェントルマンドライバー滝川聡選手と共に、着実なステップアッププログラムをこなしつつ、モータースポーツの楽しさをアピールし続けています。
滝川聡選手はTCRジャパンシリーズや全日本スーパーフォーミュラ選手権の協賛スポンサーである「B.R.Mクロノグラフ」を輸入する日本総代理店、Viron Japan株式会社の代表取締役CEOであり、同社の親会社であるKJホールディングス株式会社の代表取締役社長です。本山哲監督がB.R.Mアンバサダーを務める関係で、今回のジェントルマンドライバー育成プロジェクトがスタートいたしました。
第1大会の富士スピードウェイ、第2大会の岡山国際サーキットに続く第3大会はスポーツランドSUGOです。多くのヨーロッパ人ドライバーが好むサーキットのひとつであり、アップダウンが激しくハイスピードコーナーが多い、チャレンジングでリスキーなサーキットです。
日頃、シミュレータートレーニングを欠かさない滝川聡選手ですが、このハイスピードコースに関しては、事前にTCR車両でテストを実施したほうが良いというチーム側の判断で、ドライビングコーチの大谷飛雄選手とともに、7月6日に雨のスポーツランドSUGOを訪れ、事前テストを実施しました。
ウェット路面でのタイヤの使い方や走行ラインの違いをしっかりと学んだ滝川聡選手は、自信を持って第3大会に臨む予定でした。
しかしレース前週に参戦したクラッシックカー・ラリー大会で熱射病にかか
ってしまい、一時は参戦を見合わせるかどうかというほど体調を崩してしまったのです。勿論体調復帰のため、滝川聡選手はできる限りの努力を続けました。
チームは7月21日木曜日のフリー走行参加を見合わせ、滝川聡選手の体調を確認しながら、翌22日のTCRJ専有走行に参加することを決断しました。
金曜日のフリー走行は終日雨のウェットコンディション。体調が心配されていた滝川聡選手ですが、コースイン直後からまるで水を得た魚のような素晴らしい走りで本山哲監督を驚かせるパフォーマンスを発揮。事前テストで得た感触を生かし、さらなる進化をみせてくれたのです。
迎えた予選は、滝川聡選手にとって初のドライコンディションでのスポーツランドSUGOとなりました。ゆっくりと慎重にタイヤを温めながら徐々にペースを上げ、予選アタックを続けた滝川聡選手でしたが、セッション終盤にタイヤの限界を超えたスピードで第4コーナーに飛び込み、コースアウト。赤旗の原因を作ってしまいましたが、マシンにダメージはありませんでした。
土曜日のサタデーシリーズ第3戦決勝、滝川聡選手は8番手グリッドからスタート予定でしたが、安全のためタイヤ交換をしたことにより、規則に従いピットスタートとなりました。
レースがスタートし、全車が第1コーナーをクリアした段階でグリーンシグナルが点灯。滝川聡選手は猛ダッシュでピットから飛び出しましたが、その直後にスピン。大きく遅れて先行集団を追うこととなりましたが、幸いにも1台のマシンがコースオフするアクシデントによりセーフティカーが導入され、難なくその遅れを取り戻すことができました。
レースは7周目に再開。滝川聡選手はそのまま最後までハイペースで走り切り、23分+1周のチェッカーを受けました。結果は7位完走。レース中のベストラップは1分35秒459で、予選タイム1分35秒600を更新する走りをみせてくれました。
日曜日は快晴。滝川聡選手は、サンデーシリーズ予選のコースイン直後から良いペースで飛ばし始め、6周目に1分32秒538をマーク。自己ベストタイムを大幅に更新し、ピットクルーから拍手で迎えられました。
午後のサンデーシリーズ第3戦決勝では、8番手グリッドからまずまずのスタートを見せたものの、前のマシンをオーバーテイクするには至らずポジションキープのままレースを展開し、3周目に自己ベストの1分33秒383をマーク。そのまま灼熱のレースを走りきり、8位完走のチェッカーを受けました。
今回のダブル完走&ポイント獲得により、シリーズ折り返し地点の第3戦終了時点で、滝川聡選手はサタデーシリーズでは20ポイントを獲得し、総合7位。サンデーシリーズでは10ポイントを獲得して総合8位につけています。残り3戦、上り調子のTEAM MOTOYAMAと滝川聡選手の応援宜しくお願いします。
■TEAM MOTOYAMA ドライバー 滝川聡選手のコメント
「スポーツランドSUGOは高速コーナーが多く、ランオフエリアが狭いので何かあったら大きなアクシデントにつながるサーキットだと多くの諸先輩から伺っていましたので、事前テストやシミュレータートレーニングをしっかりやって、自分なりに準備を整えたつもりでした。しかしレースの前週に参戦したラリーで熱射病にかかってしまい、本当に体調を崩してしまったのです。医師のアドバイスに従ってビタミン注射をうつなど、様々な努力をして仙台入りを果たしました。多くの皆さんに応援して頂いていますし、その期待を裏切ることなく走り続けることが大切だと思ったからです。
レースは事前テストの効果も大きかったのか、自分が思った以上に走り出しから好調でした。タイヤの使い方やブレーキの使い方、ライン取りなどが着実に身についてきているのが実感できました。もう少し走り込めれば、レースの楽しさが実感できそうなレベルです。次戦のモテギはTCRで初テストをしたサーキットなので、攻めの姿勢で頑張りたいと思っています」
■TEAM MOTOYAMA 本山哲監督のコメント
「スポーツランドSUGOはとても難しいハイスピードサーキットなので、忙しい仕事の合間に何とかスケジュールを確保していただき、事前テストを実施し、かつ実際のTCR車両で走れたことが良い結果につながったことと思います。
事前テストに自分は参加せず、大谷飛雄コーチが指導したので実際にどの程度進化しているのか楽しみだったのですが、滝川聡選手の専有走行1回目の走り出しを見た瞬間、前戦とはまるで別人のようなスピード感があったので本当に驚かされました。ドライバーとして自分の予想を上回る素晴らしい進化でした。
土曜日の決勝レースはピットスタート初体験で、フォーメーションラップが無いことで、タイヤがまったく温まっていない状態からのスタートだということを頭が理解していても、身体が理解できていなかったせいかコースイン直後にスピンしてしまったのは反省点ですね。でもセーフティカーのおかげでタイムロスは無くなったし、レースの半分ほどの間、体力的にもタイヤ的にもセーブできたので、結果は良かったと思います。
日曜日は、内容的にはまずまずではありましたが、やはり熱射病からの復帰が完全ではなく、体力的に厳しかったのではないかと思いました。健康管理はレーシングドライバーにとって大切なことなので、次戦に向けて体調を復活させ、しっかりとトレーニングを積んで臨んでもらいたいと思います。
多くのサポーターの皆さまも仙台まで応援にいらして、本当に喜んでくださる姿が自分にとっても滝川選手にとっても、このプロジェクトを継続していく原動力になっています。モータースポーツの楽しさを、TEAM MOTOYAMAの活動を通じて世の中にアピールしていきたいです」