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<p>ゴールドマンが花形トレーダーら解雇、転職表明後に評価逆転</p><p>ゴールドマンが花形トレーダーら解雇、転職表明後に評価逆転</p><p>米ゴールドマン・サックス・グループで多額の利益を上げ、羨望(せんぼう)の的になっていたトレーディングチーム内では、2人の従業員がパフォーマンスレビューで極めて高い評価を受けていた。そのうちの1人は「申し分のない職業倫理」を有し、「並外れている」とされ、もう1人も「他者をしのぐ業績」で「文化の担い手」と評価された。</p><p>会社の機密情報に不正にアクセスと異例の非難-FINRAに通知 米 ゴールドマン・サックス・グループ で多額の利益を上げ、羨望(せんぼう)の的になっていたトレーディングチーム内では、2人の従業員がパフォーマンスレビューで極めて高い評価を受けていた。そのうちの1人は「申し分のない職業倫理」を有し、「並外れている」とされ、もう1人も「他者をしのぐ業績」で「文化の担い手」と評価された。 その2人が今年、ヘッジファンドでの新たな職を受け入れると、ゴールドマンは考え直すよう説得してきたと彼らは話す。当時を振り返った1人は、これを拒否すると上司の口調が警告へと変わり、ゴールドマンでの「あなたの過去の行動に関して私は憂慮している」と語ったという。 それから間もなく、ゴールドマンはプログラムトレーディングデスクの職にあったジョン・「JP」・ポール、シナ・ラシュガリ両氏を解雇。規制機関には、権限やビジネス上の正当な目的がないにもかかわらず、両氏が慎重な扱いを要するコンピューターコードにアクセスしたと通報した。 ブルームバーグが確認した文書によると、ゴールドマン側は何億ドルもの収入を生む原動力となっているシークレットソースの一部を盗む意図が両氏にあったと疑ったが、それを証明することはできなかった。ゴールドマンが公の雇用記録に掲載した通知は、今後の雇用主に対する警報として働く。 シナ・ラシュガリ氏 Photographer: Amir Hamja/Bloomberg ポール、ラシュガリ両氏は弁護士事務所で、ゴールドマンの主張や同行との関係破綻について打ち明けた。不正は全くしていないとし、今回の解雇は報復であり、元所属チームにメッセージを送る意図があると訴えた。 同デスクのトレーダーだったポール氏は、「コードのラインは一つも取っていない」と話す。 また、コーダーを務めていたラシュガリ氏は「私はキャリアや評判を築くために懸命に働いてきた。ゴールドマンは私からそれを奪うことはないだろう」とし、「われわれの退職に対するゴールドマンの対応にはショックを受けた。6年にわたり1日10-12時間、こうした人々と働いており、私がどのようなタイプの人間なのか彼らは知っている」と語った。 高い評価を受けるチームから7桁の報酬を稼いでいた両氏の泥沼の退社劇は、ウォール街の人材争奪戦における大きな変化だ。投資銀行がそれぞれのフランチャイズを守ろうとする圧力は現在では特に強い。 ジョン・「JP」・ポール氏 Photographer: Amir Hamja/Bloomberg トレーディングが利益面の大きな部分を占める中、桁外れのもうけを生み出す機会を提供する戦略はほとんど残されておらず、ほぼいずれの銀行も離職防止の取り組みを進めている。 ゴールドマンの広報担当者、アンドレア・ウィリアムズ氏は報復との見方を否定し、「われわれの調査で当該従業員は深刻な不正行為に従事していたことが判明した」と説明。「彼らは許可なく部外秘かつ機密の会社情報にアクセスし、当社による調査への全面協力を拒否したため解雇となった」と述べた。 ブルームバーグが確認した4月4日の報告書によると、双方が起用に合意した犯罪の法的な証拠を見つけるための作業を行う第三者の企業が両氏のコンピューターや携帯電話を細かく調べたところ、データ転送やデータを盗む意図を示唆するようなやり取りを示す証拠は見つからなかった。 数週間後、ゴールドマンはバイスプレジデントだった2人を解雇。それから米金融取引業規制機構(FINRA)のデータベースに、両氏が不正にシステムにアクセスし、ラシュガリ氏は自らの形跡を隠す手段を講じたと異例の非難を展開した。 途方もない裏切りか 両氏の弁護士は一連の開示が不当に2人の評判を損ねていると語る。弁護士のルー・ペックマン氏は、「ゴールドマンの行動は中傷であり、違法だ」とし、2人がレビューにも協力したと明かす。「われわれは訴訟オプションの全てをオープンにしている」とも述べた。 銀行大手が気前よく給料を支払う理由の1つは、投資会社の報酬がさらにそれを上回るためだ。銀行が成功を収めるトレーディングチームを構築すれば、今度はこうした人材を競合に転職させず、知的財産を守る圧力にさらされる。 ペックマン氏は「ゴールドマンのために何億ドルもの利益を上げてきたわけであり、シナとJPは『ありがとう』という言葉と、別れの握手を交わすことができたら素晴らしかったのだが」とした上で、「ゴールドマンはJPとシナの離脱を途方もない裏切りだと不当に見なした」と主張した。 原題:</p>