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独居の母が入院中、実家の書棚をのぞくと朱墨で「永久保存」とある厚い茶封筒を見つけた。帰省のたびに同じところを開けているが初めて気づいた。母に確かめると不思議そうに「知らない」と言う。 封筒の中身は1933(昭和8)年に祖父が収めた母の誕生記録だ。紅白のこよりでとじられた和紙に、祖母の懐…