「ああ、確かに言った」あれは十七年前、唐への留学を終えて日本に帰る時のことだ。迎えに行けるとは思わなかったが、そう言わなければ春燕をなだめることができなかった。「私はそれを信じて待っていたわ。三年、五年、七年。だけど、あなたは、来てくれなかった」「わしとて行きたかった。お前と名養…
「ああ、確かに言った」あれは十七年前、唐への留学を終えて日本に帰る時のことだ。迎えに行けるとは思わなかったが、そう言わなければ春燕をなだめることができなかった。「私はそれを信じて待っていたわ。三年、五年、七年。だけど、あなたは、来てくれなかった」「わしとて行きたかった。お前と名養…