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<p>米国ナンバー2訪台、中国が猛反発「主権と領土保全を侵害」…海域での実弾訓練を通告</p><p>米国ナンバー2訪台、中国が猛反発「主権と領土保全を侵害」…海域での実弾訓練を通告 #国際</p><p>【ワシントン=蒔田一彦、台北=鈴木隆弘】アジア歴訪中のナンシー・ペロシ米下院議長は2日夜、米軍機で台北に到着した。中国は猛反発し、その直後の同日夜に外務省声明を出してペロシ氏の訪台を強く非難した。4~7日には、台湾を取</p><p>り巻く海域6か所で実弾射撃訓練を実施するとも通告し、軍事的圧力をさらに強める構えを見せた。 ペロシ氏を乗せた米軍機は2日午後にマレーシアを出発していた。台湾メディアによると、ペロシ氏は3日午前、 蔡英文(ツァイインウェン) 総統と会談。立法院(国会)も訪れる。同日中に台湾を離れて韓国へ向かい、4日には日本を訪問するという。 米下院議長の訪台は、1997年のギングリッチ氏以来25年ぶり。下院議長は大統領が死亡するなどした場合の権限継承順位が副大統領に次ぐ2位で、中国は訪台を問題視しており、 習近平(シージンピン) 国家主席は、7月28日のバイデン米大統領との電話会談で、強く反対する立場を伝えていた。 外務省声明は、ペロシ氏の訪台が「中国の主権と領土保全を侵害した」とし、米側に強く抗議したと明らかにした。「中国はあらゆる必要な措置を必ず講じ、一切の結果は米側と『台湾独立』勢力に責任がある」と対抗措置も表明した。 中国国営新華社通信などは2日夜、中国軍の戦闘機「Su(スホイ)35」が「台湾海峡を通過している」と伝えた。具体的な空域は伝えていないが、専用機の台湾接近に合わせて派遣した可能性がある。中国のSNSでは2日、台湾対岸の福建省などで部隊が移動しているとみられる動画が投稿された。一方、米海軍の関連団体「米海軍協会」は1日、米空母ロナルド・レーガンがフィリピン海、強襲揚陸艦トリポリが沖縄周辺に展開していると伝えた。 ペロシ氏は2日の台北到着直後に声明を出し、今回の訪問は「台湾の民主主義を支持するという米国の揺るぎない関与をたたえるものだ」と強調した。一方で、ペロシ氏の訪台には米国内で、中国を過度に刺激しないよう慎重な対応を促す声も上がっていた。</p>