もっと詳しく

<p>吉田拓郎76歳、今も消えぬ“ギターだこ”…「音楽はやっぱり最後まで一緒にいる存在ですよ」</p><p>吉田拓郎76歳、今も消えぬ“ギターだこ”…「音楽はやっぱり最後まで一緒にいる存在ですよ」 #カルチャー</p><p>吉田拓郎、76歳。1970年のデビュー以来、歩み続けた音楽の道は決してなだらかではなかった。新作「ah-面白かった」(エイベックス)は“ラストアルバム”と位置づける。「いいエンディングができた、そんな充実感がある」。「</p><p>やめるな」と言われても、今は言うことが決まっている。「ほっとけよ」――。(文化部 池内亜希) 目の前にいる吉田拓郎は、どこかすがすがしい様子だった。「当初思っていたよりも、数倍いいものが出来ている。そんな実感がありますね」と新作への自信をのぞかせる。 ラストアルバム制作を決意したのは、コロナ禍の影響でライブツアーを断念せざるを得なくなった2020年。21年から作業を始め、収録の9曲は、詞も曲もアレンジも全てが半年間で出来上がった。 「こういう曲を作ろう、こんなタイトルでやってみようと思いつくと、詞もメロディーもすらすら浮かんでくるし、同時にアレンジまで出てくる。不思議でした。以前、竹内まりやが何かの番組で、『若い頃は音楽がおりてくる』と言っていた。確かにそれは僕もあったんだけど、久しくおりてきてなかったんです。今回はそれだったのかな」 これまでのアルバムは、懸命に取り組んでも必ずしも満足のいくものばかりではなかったという。だが、今回はどの曲も充実したものに仕上がった。原動力には若者からのエネルギーがあった。 「若い女優の方が僕のファンだと聞いた。驚いたけど、その子に対して恥ずかしいことは出来ないという思いにもなった。米津玄師君やあいみょんさんらの音楽を聴いていて、その自由さに、なるほどと感じることも多い。例えば、あいみょんだったら、ボーイフレンドがガールフレンドに相手にされない時、ソファに寝そべっているような姿を描いている歌詞がある。僕だったらそうは表現しないですよね。ボーイフレンドがソファに寝そべっていたとしても、『それじゃあ、歌にならないよなぁ』って思ってしまう。でも、あいみょんがやると、リアリティーがあって歌になっていて、なんかいいなってなるんですよ。やっぱり若い人ってすてきだし、刺激になる」 「若い人には、若さを生かして存分に暴れてもらいたいですね。怖がったり、反省したり、後悔したりする癖をつけなくていい。どうせこれからいっぱい反省するし、後悔するから。ネットには、『共有する』という感覚がありすぎちゃって。そんなに共有しなくていい。若い時はオリジナルでいいんじゃないかな。僕らが若かった時代は、『30代以上を信じるな』という合言葉があった。だから、70代の僕が言うことなんか話にならんのだけどね(笑)」</p>