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<p>サル痘 国内感染確認 症状は 感染経路は わかっていること 8/3 | NHK</p><p>サル痘 国内感染確認 症状は 感染経路は わかっていること 8/3 #nhk_news</p><p>【NHK】欧米を中心に報告が相次ぐ「サル痘」の感染者が、7月25日に日本で初めて確認されました。続いて7月28日にも、2人目の感染…</p><p>A.アメリカのように急速に患者が増えて、一部で非常事態を宣言しているところもあれば、落ち着いてきているところもあります。男性どうしの性的な接触を通じて感染が広がっている傾向は、今のところは変わっていません。 政府や関係当局がいろいろな方法で国民に情報提供することで行動を控える人が増えてくると、増加が抑えられるかもしれません。感染拡大のペースは、そろそろピークを迎える可能性もありますが、各国がどういう対策をとっていくかにもよるかと思います。 Q2.日本での市中感染のおそれは? A.感染した人に接触した人が1人いたということで、その方が潜伏期間となる21日間の間に発症しなければ、恐らくそこで収束します。市中感染が起きることは想定しづらく、今のところ、封じ込めはできていると思います。 ただ、入出国を禁じているわけではないので、感染した人はこれからも入ってくる可能性があります。海外からの人の出入りが多くなれば、それに応じて患者さんも増えることは考えられます。 Q3.重症化のリスクはどうですか? A.ブラジルの死亡した人はリンパ腫を患っている40代で、免疫の状態はよくなかったと報告されています。感染すると重症化しやすいグループに属する人であったということになります。スペインで亡くなった2人の患者さんについては、あまり情報が公開されておらず、どういう形でどういう症状で亡くなったかというのは分かっていません。 Q4.天然痘のワクチンはなぜサル痘にも効果がある? A.天然痘ウイルスの仲間「オルソポックスウイルス属」のウイルスは、構成するタンパク質が非常によく似ていて、あるオルソポックスウイルスの仲間に感染すると、別のオルソポックスウイルスに対しても非常に強い免疫ができることが知られています。 このため天然痘ワクチンは、オルソポックスウイルスの一種のサル痘に効くと考えられます。実際に、今回の承認された日本の会社の天然痘ワクチンと、デンマークの会社の天然痘のワクチンについては、動物実験で発症や死亡を抑える効果が確認されていて、非常に有効だということが明らかになっています。 Q5.サル痘ウイルスにどのように接触する感染する? A.人の手には目に見えない傷がいっぱいあって、ウイルスはそこから入り込んで感染します。サル痘のウイルスは皮膚などの上皮細胞でよく増えるので、ほんの少しでも傷があると、そこから上皮細胞にくっついて感染します。 また、血液中には単球という細胞がありますが、感染したその細胞がリンパ節に移ってリンパ節が腫れたり、扁桃が腫れたりして、発熱するのです。 Q6.患者の飛まつを吸い込んで感染するリスクはある? A.患者の唾液からウイルスが検出されるケースもありますが、検出されない患者も結構います。そういう意味では、飛まつ感染のリスクはゼロではありませんが、今のところ、あまりリスクは高くないと考えられます。 一方で、病変した皮膚にはウイルスがたくさんいますので、そこに直接触れるといちばん感染しやすい。今のところ、皮膚の接触がメインの感染ルートだろうと考えられています。 Q7.感染しても症状が出ないケースはあるのでしょうか? 今回の流行では、これまでアフリカで起きた感染拡大と、感染のパターンや経路が違うので、症状の出方も違うようです。無症状感染を指摘する人もいますが、現状ではよくわかっていません。 Q8.感染を防ぐために気をつけるべきことは? A.新型コロナウイルスより、はるかに感染はしにくいけれども、同じような対策が有効だとまず、御理解いただきたいと思います。そのうえで、WHOは、患者さんや感染したと疑われる人と非常に近い距離で接する場合は、マスクを着用すべきだとしています。 また、手洗いや手の消毒を行ってもらうほか、患者に触れる場合は手袋をすることを推奨しています。 あとは、男性どうしの性的な接触でしかうつらない病気だとSNSなどでよく言われているそうですが、そんなことはありません。女性の患者さんもいますし、医療スタッフで感染してしまったケースもある。サル痘ウイルスに接触すれば誰でも感染しうることは強調しておきたいと思います。 (科学文化部・安土直輝、アメリカ総局・田辺幹夫)</p>