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母を想(おも)う 「妹はいいなぁ」と、ふたつ違いの姉は私のことをずっと羨ましがっていた。 幼い頃、末っ子の私は母と寝床が一緒だった。母は柔らかくあたたかで、毎晩安心と極楽の気分だった。一方、姉は父と寝ていたが、痩せ気味の父はゴツゴツと固く冷たく冬などは足元がなかなか温まらなかったと…