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芥川賞受賞の実感がわかないまま、2日が経(た)った朝7時半。わたしはまだ寝ていた。その日の出勤には8時に起きれば間に合う計算だった。朝が弱いので、1分でも長く布団の中に入っていたい。ピンポン、とインターフォンが鳴った。1回目は無視したが、2回目のピンポンでうっすら目を開けた。枕元のスマ…