「OPECプラス」は2日、原油を増産することで合意した。「OPECプラス」はサウジアラビアなど中東の産油国からなる「OPEC(石油輸出国機構)」に、ロシアやメキシコなどOPEC非加盟の産油国を加えた国際的な枠組みで、石油生産量について話し合う。
7月と8月の増産幅を、日量43万2000バレルから64万8000バレルへと引き上げる。世界的に原油が供給不足となり価格が上昇するなか、米国などが増産を要請していたという。
日本でもガソリンをはじめさまざま物価が上昇しているが、日本の消費者にとって福音となるのだろうか。
経済評論家の石井勝利氏は「NY株価は、OPECの原油増産の発表で、原油高、景気後退の予測が緩和して上げた。ただし、実際に何処まで増産できるかは不透明」と指摘した。
NY株価は、OPECの原油増産の発表で、原油高、景気後退の予測が緩和して上げた。ただし、実際に何処まで増産できるかは不透明。それよりは、株価が上げたがっている傾向に注目したい。
— 経済評論家・石井勝利、必要な時に必要な呟き。 (@kabu100rule) June 2, 2022
中東の研究をしている福田安志氏は「協調減産が8月に終了したあとも、ロシアはOPEC+での産油量の決定に影響力を残すこととなった。今回の増産量はわずかで油価を冷やすには不十分。不安定な油価が当面続く」と説明。増産が決まったとはいえ、原油高はしばらく続くとの見方を示した。
今回のOPEC+の決定にはロシアも参加。ロシアはOPEC+から外れるとの見方もあったが、OPEC+へのロシアの参加は今後も続くことに。協調減産が8月に終了したあとも、ロシアはOPEC+での産油量の決定に影響力を残すこととなった。今回の増産量はわずかで油価を冷やすには不十分。不安定な油価が当面続く。
— 福田安志 (@sadashifukuda) June 3, 2022
評論家の白川司は「OPECプラスが増産に合意したが、ロシアぶんが減るので原油価格が大きく下がることは期待できない。日本の貿易赤字も減らなそう」とツイートした。やはり原油価格の高止まりは続くのかもしれない。
OPECプラスが増産に合意したが、ロシアぶんが減るので原油価格が大きく下がることは期待できない。日本の貿易赤字も減らなそう。https://t.co/ImInQ6uwCV
— Tsukasa Shirakawa(白川司) (@lingualandjp) June 2, 2022
高騰するガソリン価格が下がることを期待する声もあったが、悲観的なトーンが目立った。
原油増産ニュースきた ガソリン価格下がってくれ
原油増産が決定したから少しはガソリンも安くなるかな? まぁすぐには変わらんだろな
ドライブシーズンに入ったこともありガソリン価格は高いまま。
OPECが増産するってニュースが出たものの、原油価格は下がっていない。
学校の授業では「需要に対して供給が増えれば価格は下がる」と教わったものだが、現実世界はそれほど単純にはいかないようである。