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BeeBright /iStock

台湾国防部は4日昼、中国軍が13時46分(日本時間14時46分)から台湾近海に弾道ミサイル11発を発射したことを明らかにした。

日本外務省はこのうち5発が日本の排他的経済水域(EEZ)に落下したと発表。岸防衛相は4日夕、記者会見を行い、「我が国の安全保障、国民の安全に関わる重大な問題だ。強く非難する」と述べ、外交ルートを通じて中国側に抗議したことを明らかにした。

アメリカのペロシ下院議長の訪台に対し、中国側が報復措置を発動したのは想定通りとも言えるが、日本のEEZに中国のミサイルが着弾するのは初めて。このニュースにネットでは、

北朝鮮並みになったか?

もはや北朝鮮並みに危険な中国。

などと、弾道ミサイル発射実験を繰り返す北朝鮮になぞらえる人が続出した。

ツイッターでは有識者らもミサイル発射のニュースに反応。

元海上保安官の一色正春氏は「危機のレベルは格段に上がっている。中共が米軍の介入がないと判断した時点で火蓋がきられる可能性が高い。我が国は当事者として早急に危機に備えなければならない」と警鐘を鳴らした。

ただ、中国側がアメリカと対峙する上で、どこまで本気なのか。気鋭の中国ウオッチャーとして知られる中川コージ氏は「ペロシ訪台の等価報復として、 北京は、米国を刺激しない十分な形で(ペロシさんが去った後まで待ち、事前に周到に通告して)、事実上の台湾全面海上封鎖をやったわけですけど」と、発射のタイミングに注目。「なんというかエスカレーションさせないギリギリのちょうど良い等価報復メニューを組んでますよぬ」との見方を示していた。

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