2022年F1第10戦イギリスGP決勝レースで優勝〜5位のドライバーが日曜日を振り返った。優勝〜5位のドライバーはカルロス・サインツ(フェラーリ)、セルジオ・ペレス(レッドブル)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)だ。
■BWTアルピーヌF1チーム
フェルナンド・アロンソ 決勝=5位
楽しいレースができたし、5位でフィニッシュしたことに満足している。終盤にまた少しドラマが起きることを期待していた。そうなれば、間隙を縫ってポディウムに上がれる可能性もあると思っていたからね。いずれにせよ、トップ5圏内で戦うことができて楽しかった。
僕の最終的なポジションは本当なら4位だったんじゃないかな。ルイス(・ハミルトン)の前でシャルル(・ルクレール)が何度もウィービングをするのを見ていたからだ。カナダで僕に起きたことを考えれば、あれは許されないはずだし、彼にはペナルティが科されるべきだったと思う。
週末全体を振り返ってみると、クルマの仕上がりはとても良くて、今季ここまでのどのレースよりも競争力が高いと感じられた。文句なしのレース運びができて、ペースも一貫していた。実際、この調子を続けられそうな感触があるし、今後のレースで今回のような競争力が維持できればいいと思っている。
カルロス(・サインツ)に「初優勝おめでとう!」と言いたい。そして、スタート直後にアクシデントに見舞われた周(冠宇)が無事で良かった。あれこそ現代のF1レーシングがいかに安全になったかの証明だ。
■スクーデリア・フェラーリ
シャルル・ルクレール 決勝=4位
望んでいた位置でフィニッシュすることができず、フラストレーションがたまるレースだった。ポジションを維持するために、ソフトタイヤを履いた他車と戦い、限界ぎりぎりの走りをしなければならない瞬間が何度かあり、レース終盤には楽な状況ではなかった。チームのためにもっとたくさんのポイントを持ち帰ることができず残念だ。でも時にはこういうこともある。
僕自身はとてもがっかりしているけれど、だからといって、カルロスの素晴らしいF1初優勝に水を差すようなことがあってはならない。彼にとって忘れられない瞬間になるだろう。ドライバーなら誰もが持っている夢がかなったんだ。彼にはこの瞬間を思う存分楽しんでほしい。
■メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン 決勝=3位
今日は全力を尽くしたよ。フェラーリを追いかけ続けた。届かなかったけれど、(初優勝した)カルロス(・サインツ)にはおめでとうと言いたい。彼らは速すぎて僕たちは太刀打ちできなかった。終盤はチェコ(ペレス)を含むグループでのバトルに加わった。僕が戦うには彼らはストレートで速すぎた。それでもチームがここにアップグレードを持ち込むために努力してくれたことに心の底から感謝している。僕たちは一歩前進して彼らとのギャップを縮めることができたと思う。これからも努力し続けていこう。
ピットストップで少しタイムを失った後も、前を追いかけ続けた。どちらのタイヤセットでもペースは素晴らしかったが、終盤は少し難しかったね。すぐ後ろにレッドブルが来たのだが、彼らはストレートでとても速かった。これからも改善を進めていく必要があるね。でもこの表彰台は大きなボーナスみたいに感じる。
今日はレース序盤に大きなクラッシュがあったが、誰も怪我をしなくてよかった。皆に感謝している。これからも努力し続けるよ。
■オラクル・レッドブル・レーシング
セルジオ・ペレス 決勝=2位
今週末はスムーズではなかったが、日曜は僕たちとチームにとっていい一日になった。今、身体的に100%の状態ではなかったうえに、序盤に最後尾に落ちてしまった。そこから2位をつかんだのだから、最高の結果だよ。
リスタート後の1周目にシャルルと接触し、フロントウイングを壊したため、最後尾にポジションを落とすことになった。そこから戦って順位を上げていかなければならなかったが、最終的にこういう結果を得ることができてうれしい。
それに、カルロス(・サインツ/フェラーリ)が初優勝を挙げたこともよかったね。その喜びを彼と分かち合い、彼とご家族にとっての最高の瞬間を共有できてとてもうれしいよ。
今日のレースはとても楽しかった。ハードでフェアな戦いで、カート時代を思い出すようなバトルだった。全員が必死にプッシュし、ホイール・トゥ・ホイールで攻め合って、終盤は心拍数がかなり上がっていたと思う。今日のレースは、最後まで諦めないことが重要だった。
■スクーデリア・フェラーリ
カルロス・サインツ 決勝=優勝
最高の一日だ! 大好きなシルバーストンで、この素晴らしい観客を前に、スクーデリア・フェラーリと共に、F1での初優勝を挙げることができた。最高としか言いようがない。
精神的には今まで走ったレースのなかで一番きついレースのひとつだった。ギャップをコントロールしなければならず、コース上でたくさんのバトルをし、リスタートも決めなければならなかったんだ。アンダーステアで少し苦しみ、セカンドスティントでは、最後まで走り切るために燃料をセーブする必要もあった。リフト&コーストをすることで、後ろのマシンにチャレンジされる危険があった。
セーフティカーが出動した時、僕のタイヤはすでにかなり古くなっていたので、交換することが重要だと分かっていた。リスタートでは(ルクレールより)僕の方がフレッシュなタイヤを履いていたが、僕たちはチームにとっての1-2を獲得するために戦っていたので、シャルルをオーバーテイクする際にはできるだけクリーンにやることを心がけたよ。
セーフティカーが出動したことで燃料をセーブすることができ、最後までプッシュすることが可能になった。そうして初めての勝利をつかみ取ったんだ。今日はこの勝利を心行くまで楽しむつもりだけれど、すぐに次戦に向けた準備に取りかかるよ。
(レース後の会見で語り)正直に言うと、初優勝を達成するとほっとするのは確かだ。今、F1で一勝することができたので、これからも戦い続ける。いつか優勝できる日が来ると信じ続けていた。今年は厳しいシーズンを送ってきた。でも、モナコで優勝できる可能性があったことは分かっていたし、カナダではあと一歩だった。だからそろそろ何かが起きて優勝できる時が来るころだと信じ続けたんだ。このスポーツが僕に教えてくれることがあったとすれば、それは『信じ続ける』ということだ。今日は、信じ続けたことが実現するという素晴らしい例になった。