<p>初の「内密出産」の赤ちゃん、里親委託へ…慈恵病院院長「法制度がないまま模索している」</p><p>初の「内密出産」の赤ちゃん、里親委託へ…慈恵病院院長「法制度がないまま模索している」 #社会</p><p>熊本市の慈恵病院が独自に導入している「内密出産」で昨年１２月に初めて生まれた子どもについて、同病院の蓮田健理事長は４日、子どもの養育先について判断する熊本市から、里親委託の見通しがたったとの連絡があったと明らかにした。</p><p>内密出産は同病院が２０１９年、孤立出産を防ぐ目的で導入した。母親が病院にのみ身元を明かして出産できる仕組みで、昨年１２月に１０歳代の女性が初めて利用。女性は病院に、自ら育てる意思がないことを伝えていた。子どもは退院後、乳児院に預けられた。 子どもの養育先は従来、児童相談所が親の身元などを調査して判断するが、このケースでは母親の匿名性を重視する仕組み上、手続きに時間がかかっていた。市の関係者によると、市と母親とは連絡がついていないが、家庭的な環境での養育が必要と判断したという。 蓮田理事長は「法制度がないまま民間と自治体が模索している中、養育環境が整ったのは良かった」と話した。</p>