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<p>高い供託金、煩雑な手続き……”泡沫候補”、それでもなぜ出てくるの?</p><p>【New】組織の後ろ盾もなく、選挙公約も見た目もぶっ飛んでいる”泡沫候補”。 選挙取材歴20年以上の畠山理仁さんは「泡沫候補なんていない」と平等に紹介しています。 彼らは何で選挙に立候補し、闘いを挑むのでしょうか? #選挙のなんでなん (岩永直子 @nonbeepanda)</p><p>組織の後ろ盾もなく、選挙公約も見た目もぶっ飛んでいる”泡沫候補”。選挙取材歴20年以上の畠山理仁さんは「泡沫候補なんていない」と平等に紹介することを徹底します。この人たちは何で選挙に参戦するのでしょうか?</p><p>選挙に出るということはとても大変で、とても道楽では出られません。馬鹿にする人は一度、自分で立候補の手続きをしてみてくださいと言いたいです。無茶苦茶大変なんですよ。書類を集めたり、たくさん書類を書いたりしなければいけません。家族にも大反対されます。 「ふざけて出てるんだろ」という人には、「じゃああなたは出られるんですか?」と言いたいですね。実際に立候補しなくても、「もし、自分が立候補したら」と想像することは死ぬまでに一度はしてみてほしいと思います。 出馬しないと勝つことはできないし、負けることすらできない。逆に、出ないで馬鹿にするだけの人は、最初からその人に負けているということです。 ——そこまでの熱意をかけて出馬する人に敬意を持っているわけですね。 大リスペクトですよ。参院選の被選挙権は30歳以上です。その中で何人に一人が被選挙権を行使するかと言えば、前回は25万人に一人しか選挙に出ていません。25万人に一人の人と自分の意見が合うかと言えば、マッチングアプリでもなかなか合わないレベルです。 それぐらいしか選択肢がない中で、貴重な選択肢になってくれた稀有な人なので、みなさんも敬意を払ってほしいと思います。 千葉県知事選ですね。8人の候補のうち5人が30〜40代のアラフォー世代で、この世代に向けた政策も多く提示されていました。その結果、投票率が大幅に上がったのです。 投票に行かない大きな理由はいくつかあるのですが、「入れたい人がいない」が一つなんです。参議院だと25万人に一人、衆議院だと7万5000人に一人が立候補します。自分にマッチする人がいないから投票しない、という人がすごく多いのです。 多様な候補が出ることで選択肢が広がって、投票に行きたくなる効果も出てくるのです。 1973年、愛知県生まれ。早稲田大学第一文学部在学中より、取材・執筆活動を開始。日本のみならず、アメリカ、ロシア、台湾など世界中の選挙の現場を20年以上取材している。 『黙殺 報じられない”無頼系独立候補”たちの戦い』(集英社)で第15回開高健ノンフィクション賞を受賞。『記者会見ゲリラ戦記』(扶桑社)、『領土問題、私はこう考える!』(集英社)、『コロナ時代の選挙漫遊記』(同) 7月10日に投開票日を迎える参議院議員選挙。</p>