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「ロシアの政治家にとって、日本は、パンとキャベツの倉庫にみえたのにちがいない」。司馬さんの言葉はユーモラスだが、意味するところは帝政ロシアによるシベリア進出の厳しい現実だ。めざしたのは黒貂(くろてん)の走る氷原。広すぎる隣国の大部分を占めるシベリアに思いをめぐらせながらこの本を再…