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 ダイハツの軽スーパーハイトールワゴン、ウェイクが今夏に生産中止となることが正式に決まった。全高1835mmという軽随一の全高を持ち、室内高は軽モデル中で最も高い1455mmを実現していたウェイク。2014年11月のデビューからすでに7年目を迎えていたとはいえ、ダイハツの軽のなかでもキャラが立っていたウェイクだけに、生産中止の報を意外に受け止めるユーザーも多いのではないだろうか?

 直近となる今年5月のウェイクの販売台数は715台で、対前年度比56.3%とムーヴ&ムーヴキャンバス6070台(同77.9%)、ミラトコット&ミライース5020台(同106.8%)、タント4221台(同52.4%)、タフト2802台(同63.9%)と比べるまでもないが、それでも一定の存在感は放っていただけに生産中止は残念……。

 ダイハツ広報部によれば、すでに今年6月中に生産中止となっており、8月11日をメドに正式に販売中止となることが決まっているとのこと。それまでは在庫モデルの販売が続けられることになるようだ。

文/ベストカーWeb編集部写真/ダイハツ、ベストカー編集部

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■ベースとなったのは2013年東京MS出展のコンセプト、「DECA DECA」

2013年の東京モーターショーに参考出展されたコンセプトモデルのDECA DECA。市販モデルのウェイクの全高1835mmを超える1850mmという高さだった。両側の観音開きドア採用も特徴だった

 そもそもウェイクの源となったのは2013年の東京モーターショーに参考出展されたコンセプトモデル、「DECA DECA」だ。全高はウェイクを超える1850mmで、2009年の東京モーターショーで出展された「Deca Deca」の進化版となったコンセプトモデルであり、そのベースとなっていたのは2013年9月登場の3代目タントだった。

 その約1年後となる2014年11月、ついに量産モデルとなるウェイクがデビュー。全高こそ1835mmに抑えられたものの、アウトドア向けにガンガン使えるSUVのテイストを持った軽ワンボックスというコンセプトはDECA DECAからほぼ継承された。が、DECA DECAの特徴だった両側観音開きドアはさすがに採用されず、ウェイクでは両側スライドドアを採用していた。

 月販目標台数は5000台で、デビュー年の2014年はわずか2カ月足らずで1万6610台、翌2015年はウェイクで最高となる5万711台を販売して一躍軽の人気モデルに。以後、2016年が3万2828台、2017年2万8466台、2018年2万8367台、2019年2万2382台、2020年1万6776台、2021年1万4929台と徐々に減ってきてはいたものの、今年も5月までに5568台と月平均1000台以上の販売はクリアしていた(最高月販台数は2015年3月の9730台)。

■ウェイクの後釜モデルは現行タントのマイチェンで追加設定か!?

全高の高いモデルだからこそ操安性と乗り心地のよさ、直進安定性には異例ともいえる力の入った対策が施されていたウェイク

 高い全高を持ったウェイクだったが、スーパーハイトールワゴンというキャラにしては異例ともいえる操安性と乗り心地のよさを高い次元で両立させたのが白眉で、フロントとリアのアブソーバーのサイズがベースの3代目タントからアップされていた。

 また、ダイハツ車で初採用となったドアミラー付け根とリアコンビランプへの空力フィンの効果により、直進安定性を向上。さらに外板の樹脂化に加え、ルーフパネル板厚の最適化などによる軽量化を施したことで3代目タントからの重心高はわずか約10mmアップに抑えられていた。

 ウェイクはほぼ毎年のように細かい一部改良や仕様変更をこまめに行うことで商品力をキープし、一定の販売台数を保ち続けてきたが、今回生産中止となってしまった。

 そうなると気になるのが、後継モデルの存在。2019年にFMCを受けた現行4代目タントが間もなく予定されているマイチェン時にSUVグレードが設定されるのでは? という噂も流れているが、そのあたりをダイハツ広報に確認してみたが、「イエスともノーとも言えません」とのこと。

 いずれにせよ、ウェイクの際立ったキャラクターが気になっていた人は、手に入るうちにダイハツディーラーへ急ごう!

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