OnePlusは、ニューヨークのイベントで同社の新型ハイエンドスマートフォン「OnePlus 10T」をグローバル向けに発表しました。他の”T”シリーズの機種と同じように、高コスパなブランドとして確立して来たOnePlusは、その価格に対して最大限の価値を提供することを目指しています。
「OnePlus 10Tは、非常に競争力のある価格で、当社の特徴である高速で滑らかなパフォーマンスを次のレベルに引き上げます」と、OnePlusの創業者であるPete Lau氏は語っています。
それを実現するために、OnePlusはいくつかのポイントに重点を置きましたが、要約すると優れた処理性能と迅速なバッテリー充電が中心となっています。
OnePlusによると、多くのユーザーは(リーズナブルな価格で)非常に高い性能を求めており、このスマートフォンが設計された本質的な目的はそれを満たすことです。もちろん、その他の観点から見てもこのデバイスは良く作られており、素晴らしく感じますが、OnePlus 10 Proと比較すると、少しまとまりに欠け、高級感もあまり無いかもしれません。
処理能力に関して、Snapdragon 8+ Gen 1の説明は不要でしょう。通常モデルのSnapdragon 8 Gen 1と、それを高速化し電力効率を高めた”Pro”バージョンがあり、以前投稿したこちらの記事で詳細をご覧頂けます。
RAMとストレージに関しては2つのモデルが用意されており、1つは8GB/128GB、もう1つが16GB/256GBとなっており、その差は100ドルとなっています。
これほどの性能はゲームに最適で、このようなハイエンドスマートフォンにとって理想的な使い方です。しかし、OnePlusの発表では言及されていませんでしたが、他の処理やグラフィックスを多用するアプリでも、より高いパフォーマンスを実感出来るかもしれません。
北米OnePlusのヴァイスプレジデントでああるChristian Andersonは、次のように述べています。「我々は、このスマートフォンはゲーム用途に非常に優れていると信じており、それをユーザーに提供出来ることを嬉しく思います。」
OnePlusは持続的なパフォーマンスにも着目しており、”OnePlusスマートフォン史上最も強力な冷却システム”によってそれが実現されています。これには、最新の製造技術を用いて作られた、より大きなベイパーチャンバーが使われています。
いずれにせよ、持続的なパフォーマンスを発揮出来るというベンチマーク結果を確認する必要がありますが、OnePlusがその特徴を宣伝しているというのは良い兆候です。
強力な処理能力はバッテリー使用量の増加を意味しており、OnePlusはバッテリーの充電速度についても注力したようです。最新のゲームを高画質で長時間プレイすれば、どんなスマートフォンでもバッテリーを”1日持たせる”ことは不可能です。
充電が必要になるという現実を受け入れるなら、出来るだけ速く充電出来る方が良いでしょう。そこで、OnePlusの充電技術「150W SUPERVOOC Endurance Edition」が登場します。それを利用すれば、1%の状態から100%までわずか19分で充電することが可能となります。これは、非常に高速です。
150Wは、OnePlus 10Tの購入時に付属している急速充電器が対応する最大速度です。しかし、150Wが適応されるのは欧州仕様の220Vのコンセントで使用した場合です。北米仕様の110Vの電圧で充電器を使用した場合には、最大電圧は120Wに下がってしまいますが、それでもかなり高速です。
他のメーカーも、同じように超高速充電に対応した特別なスマートフォンを披露していますが、大手ブランドはハイエンドモデルでも一般的に25~45Wと充電速度が低い傾向があり、何倍も遅くなります。
極端なパフォーマンスは気にしないという方でも、頻繁に旅行や出張に行く人にとっては、OnePlus 10Tのバッテリー仕様は有り難いはずです。これなら、飛行機から降りる数分前に、素早くスマートフォンを満充電することが出来ます。
OnePlusは80Wカーチャージャーも発表しており、これは同カテゴリでこれまでに使用した中で最も高速な自動車用充電器です。超高速充電に対応した4800mAhのバッテリーは、ゲーマーやスペックにこだわる人だけでなく、全ての人が恩恵を受けることの出来るポイントでしょう。
デザイン面では、OnePlus 10TはOnePlus 10 Proと同じようなデザイン言語を採用していますが、背面カメラの隆起部分がより滑らかになっている等、多少の違いはあります。
大きな違いは、アラートスライダー(マナーモードのON/OFFを切り替える物理ボタン)の廃止であり、これによりネット上では物議が醸されています。OnePlusの筋金入りのファンにとって、ブランド特有のこの特徴的な機能を廃止するなんてことは考えられない、という意見は理解出来ます。
その件についての朗報は、ニューヨークでのイベントで、OnePlusの開発チームが将来的にアラートスライダーを復活させる為に懸命に取り組むことを約束してくれたということです。
現状では、冷却機能の改良と急速充電、アンテナ数の増加の為に、スライダーを取り除かなければいけなかったとOnePlusは説明しています。同社の製品設計やコストに対するプレッシャー等についての理解が無ければ判断を下すことは出来ませんが、私達の経験から言うと、それは難しい決断だったようです。
今回の新型スマートフォンにはより多くのアンテナが内蔵されていると述べましたが、その一部は背面カバー中央にも含まれています。これは、ゲームをプレイ中にスマートフォンの四隅を持った時でも、最適な通信が行えるようにしたいとOnePlusが考えたからです。
普通は、アンテナは本体側面の端や角に配置されていますが、このデバイスのような設計なら、スマートフォンを掴んで持った場合にも一部のアンテナは覆われることが無くなります。
6.7インチのFHD+ AMOLEDディスプレイは、60/90/120Hzのリフレッシュレート、高輝度(950ニト)、HDR10にそれぞれ対応しています。解像度は他の製品と比べて高くないかもしれませんが、ほとんどのハイエンドスマートフォンですら、ピクセル密度を完全に使用出来ているわけではありません。
OnePlus 10Tは、OnePlusの独自OSであるOxygen OS 12.1(Android 12)を採用しています。しかし、同社はOxygen OS 13も発表しており、OnePlus 10Tに投入される前にまずはOnePlus 10 Proに配信されます。
8GB/128GB版の希望小売価格は649ドルという驚異的なコストパフォーマンスで、予算は限られているが妥協はしたくないというゲーマーにとって非常に魅力的です。
16GB/256GB版は100ドル高い749ドルとなっており、HD画質の映画を沢山ダウンロードしたり、多くの動画を撮影したり、重たいアプリを複数使用するという人にはこちらがオススメです。
OnePlus 10Tは、大衆にとって魅力的で高性能なスマートフォンとなっています。今後のレビューにもご期待下さい。
この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。
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