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(講談社文芸文庫・2420円) 晩年の門弟が描く師父への慈愛 夏目漱石は、明治四十年九月末、東京市本郷区駒込西片町(現文京区西片町)から牛込区(現新宿区)早稲田南町に転居した。東京帝大の職を辞し、専属作家として朝日新聞に入社したのがその半年前、すでに『虞美人草(ぐびじんそう)』を書き上…