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<p>「焦点は旧統一教会と安倍派の処遇」岸田総理 内閣改造前倒しの狙い解説</p><p>「焦点は旧統一教会と安倍派の処遇」岸田総理 内閣改造前倒しの狙い解説</p><p></p><p>自民党幹部によりますと、岸田総理は、内閣改造と自民党の党役員人事を10日にも行う意向を固めました。当初は、9月上旬との見方もありましたが、8日に臨時の役員会や総務会を開いたうえで、自民党の役員人事に着手します。そして、10日にも内閣改造を行う方針です。 ◆政治部の山本志門官邸キャップに聞きます。 (Q.内閣改造や役員人事は、当初9月上旬とみられていましたが、なぜ、早めたのでしょうか) 1カ月早まったということで、永田町には衝撃が走っています。岸田総理側近でさえも、4日に知らされたようで、官邸内でも驚きの声が多く聞こえてきます。去年、解散総選挙の時期を、突然、表明したように、ある意味“奇襲の策”ともいえます。岸田総理の支持率が若干、下落基調になってきたのも背景にあるなかで、反転攻勢の奇襲を仕掛けたのではないかと感じます。 主な理由は二つあると思います。一つは、最近、自民党の各派閥の幹部から“入閣の売り込み”が相次いでいたことがあります。それを聞いていると、自分のやりたい人事が出来なくなる。逆に希望を聞かないと、党内の反発が強まってくるわけで、こうしたリスクを回避したという見方もできると思います。 二つ目は、旧統一教会がらみです。政治と宗教団体との関係に大きな関心が集まっているなかで、内閣の中でも関係性があった大臣が複数出てきました。総理周辺も、今の支持率の低下傾向は「この問題も影響している」と認めています。政府高官も「早めに手を打ったのだろう」と、岸田総理の胸の内を明かしています。 (Q.人事はどう変わりそうですか) まずは、麻生副総裁や茂木幹事長、松野官房長官など、政権の骨格は維持する方針です。一方で、安倍派の扱いも焦点です。岸防衛大臣や福田総務会長、安倍元総理と近かった高市政調会長を交代させるのではないかという見方は、党内でもくすぶっています。実は、最近、安倍派の幹部が、直接、人事の希望を伝えたのですが、岸田総理からは「派閥の大きさで人事は決められない」という考えが示されたといいます。つまり、岸田カラーを全面に出そうとするために、中規模、大規模の改造を行う可能性もあって、ここは一つ大きな焦点となります。 さらに、菅前総理の処遇も焦点です。菅前総理は、河野太郎議員や小泉進次郎議員などと勉強会を立ち上げようとしています。その時期については、慎重に計算していますが、これに二階派などの非主流派なども巻き込む形となってくると、岸田政権と距離を取る大きな固まりに発展する可能性が出てきます。こうした芽をつぶすため、菅前総理を政権に取り込むということも、党内では取りざたされています。ただ、岸田総理と菅前総理、総裁選を争ったこともあり、非常に関係が良くないと言われていますので、それぞれ打診をすることも、受けることもないだろうという見方も根強くあって、ここは不透明な状況です。</p>