被爆77年 きょう「広島原爆の日」 核兵器のない世界の実現訴え
2022年8月6日 4時53分
広島に原爆が投下されて6日で77年となります。
ロシアの軍事侵攻により、核の脅威に対する危機感が広がる中、被爆地・広島は、6日の一日、犠牲者を追悼するとともに、核兵器のない世界の実現を国内外に訴えることにしています。
広島市の平和公園には夜明け前から被爆者や遺族が訪れ、祈りをささげています。
原爆できょうだい3人を失った広島市中区の76歳の女性は「両親は原爆で生き残り、戦後、私を産みました。原爆の日には毎年必ずお祈りに来ていますがウクライナ侵攻のニュースを見るたびに、全身が強く痛むような気がしてつらいです。ウクライナのことを思って毎日お祈りしています」と話していました。
午前8時から行われる平和記念式典には、被爆者や遺族の代表をはじめ、岸田総理大臣のほか、およそ100の国の大使などが参列します。
ことしは、新型コロナウイルスの影響で規模を大幅に縮小した去年とおととしのおよそ4倍に当たる、3500余りの参列者席が設けられたほか、元総理大臣が銃撃された事件を受けて、式典の警備体制が強化されます。
式典では、この1年に亡くなった人や死亡が確認された人、合わせて4978人の名前が書き加えられた33万3907人の原爆死没者名簿が原爆慰霊碑に納められます。
ことし、この名簿には、広島の被爆者として「ネバーギブアップ」ということばとともに長年、核兵器廃絶を訴える運動の先頭に立ち続けた坪井直さんの名前も書き加えられました。
原爆が投下された午前8時15分には、参列者全員で黙とうをささげます。
ロシアのウクライナへの軍事侵攻と核による威嚇を受けて、世界各地では軍備を増強する動きが広がっています。
こうした中、6月にはオーストリアで核兵器禁止条約の初めての締約国会議が行われ、核なき世界への具体的な行動計画が示されました。
さらに、現在、アメリカではNPT=核拡散防止条約の再検討会議が開かれ、核軍縮に向けた議論が行われていますが、核をめぐる国際社会の対立や分断は深まっています。
被爆者の平均年齢はことし、84歳を超えました。
核兵器がこの世界から無くなるときを自分の目で見たいと全力で声を上げてきた人たちが、毎年、その願いをかなえることなく亡くなっていきます。
被爆の記憶をどのように受け継ぎ、世界に、未来にどのように伝えていくかが問われています。
被爆地・広島は6日の一日、犠牲者を追悼する祈りに包まれるとともに、核の脅威が高まる今だからこそ「核兵器によってもたらされる悲劇」や「核なき世界の実現を願う被爆者の声」を国内外に発信することにしています。
チュウ🐀
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