アレックス・パロウの加入やアルピーヌF1に所属するオスカー・ピアストリとの契約の噂など、様々な憶測が飛び交うマクラーレンF1のシートの行方に関して、所属ドライバーのパト・オワードは「気にしていない」と静観する姿勢を示した。
マクラーレンは7月13日、昨年のインディカー・シリーズのチャンピオンであるパロウとの契約を発表した。ただし、チームはパロウの参戦カテゴリーを明言せず、これによってマクラーレンの参戦体制について様々な憶測が飛び交う事態となった。
来季2023年シーズンはF1、インディカー、エクストリームEに加えてフォーミュラEにも参戦するマクラーレンだが、チームはパロウの契約発表に併せ「すべてのレースシリーズにおける全ドライバーラインアップを順次確定していく予定」とコメント。本人とチーム側は否定済みではあるものの、ダニエル・リカルドの早期離脱すら噂される状況においては、マクラーレンがF1を含めた各シリーズをどのような布陣で戦うかに注目が集まっている。
波紋を呼んだパロウとの契約発表だが、『MOTORSPORT WEEK』によると、アロウ・マクラーレンSPからインディカーを戦うオワードにとってもこれは寝耳に水だったようだ。彼は「フェリックス(・ローゼンクヴィスト)と夕食をとっていて、(報道で)一緒に知った」と明かし、「僕たちはみんなシートが定まっていない状況で(パロウが)インディカーで一緒になるかどうかも分からないんだ」と語った。
突然のパロウ加入とそれに伴うシートの動きについて戸惑いを隠せない様子のオワードだが、2021年のF1アブダビテストに参加した経験を持つ彼もまた、万が一リカルドがF1を離れた場合のドライバー候補と目されるひとりになっている。
オワードは誰がF1のシートを手にするかということに関して、「僕たちは誰もが優秀だし、F1で戦うことも、そこで勝つこともできると思う」としながらも、自らは静観する姿勢を示した。
「もしチームが誰かを選んだとして、そのドライバーはスーパーライセンスをもっているのかなど、いろいろな要素が絡んでくる。だからもう僕は忘れてしまったよ」
「僕にどうこうできる問題じゃないから気にしていない。僕にできることは、インディカーで毎週末行ってきたパフォーマンスをすることだけだ」