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<p>「うそつき」呼ばわりに持ち物裁断 性自認巡る元保育園児へのいじめ – ライブドアニュース</p><p>【市長に答申】性自認巡る元保育園児への'いじめ'、第三者委が認定 滋賀・大津 元園児は戸籍上は男性だが性自認は女性で、他の園児から女の子の格好をからかわれたなど計11件をいじめと認定。第三者委の委員長は、未就学児の「いじめ」認定は全国初になるとの見方を示した。</p><p>大津市の第三者機関は6日、同市立保育園に通っていた元園児(8)が2019~20年度、性別への違和感を背景に他の園児から「いじめ」を受けていたとする報告書をまとめ、市長に答申した。母親によると、元園児は「性別</p><p>違和」の診断を受けており、戸籍上は男性だが性自認は女性で、違和感を抱えていた。報告書によると、元園児は女性と主張したことを「うそつき」呼ばわりされたほか、持ち物を裁断されるなどの「いじめ」を受けた。 娘はなぜ…黒塗り報告書に「パパ悔しいよ」 母親によると、元園児は19年4月に入園。女児向けの服装で登園していたが、他の園児に「おとこおんな」と呼ばれるなどして円形脱毛症や適応障害になり、20年10月から登園できなくなった。 市は当初からいじめがあったと認めていたが、いじめ防止対策推進法や市の条例の対象が小学生以上であることから調査をしなかった。これに対し元園児の両親は21年2月、市に調査を要請し、市が第三者機関「大津の子どもをいじめから守る委員会」(委員長=春日井敏之・立命館大大学院教授)に諮問していた。 報告書によると、「うそつき」呼ばわりされたほか、女の子の格好をからかわれた▽遊具で胸を突かれた▽クレヨンの中敷きを細かく裁断された――など計11件を「いじめ」と認定した。保育園が「成長過程であり得ること」などと事態を軽視していた点も問題視。研修や初期対応の不十分さ、医療機関との連携不足を指摘し、検証委員会の設置を求めた。春日井委員長は答申後の記者会見で、未就学児の「いじめ」の認定は全国初になるとの見方を示し、その背景に「元園児の性別違和などがある」と述べた。 元園児の両親は報告書の内容について「保育園に『いじめ』はないという考えを改め、認識を共有する大切な第一歩になる。子どもの訴えが認められたことを評価したい」とコメントした。元園児は現在、滋賀県外の小学校に通う。いじめの記憶がフラッシュバックすることもあるが、学校の支援で教室にいる時間が少しずつ増えており、「悪いところが認められてよかった。自分も人を助けられる人になりたい」と話しているという。元園児らの代理人の石田達也弁護士(滋賀弁護士会)は「未就学児の『いじめ』を認定したことは意義深い。いじめ防止対策推進法の裾野を広げた」と話した。 佐藤健司市長は「内容を真摯(しんし)に受け止め、安心・安全な保育の実現に全力で取り組む」とコメントした。【菅健吾】</p>