具体的な目標なし「効果は不明」
氷河期世代は1993~04年ごろに新卒で就職活動し、現在は30代半ばから50代前半になる。バブル崩壊後の不景気により、企業が採用人数を減らした結果、就職できない人や非正規で働く人が増加した。
この計画は「就職氷河期世代支援に関する行動計画2019」。晋三元首相が19年4月に関係閣僚に指示してまとめられた。計画の数値目標は、13~18年の5年間で氷河期世代の正規雇用者が25万人増加し、1年平均でみると5万人増えたことから、「3年間で集中的な施策を行えば倍増させることができる」というのが根拠。ただ、急ごしらえだったため、政府はやむを得ず非正規で働く「不本意非正規労働者」や無職の人ら、支援対象となる100万人(18年時点の推計)の細かい就労状況やニーズを把握する実態調査などは行わず、各省庁が取り組んできた既存の支援策の拡充を中心に計画をまとめた。
効果が疑わしい事業として挙げられるのは、ドローンなどへのサイバー攻撃を防ぐセキュリティー対策のガイドラインを作成する経済産業省の事業だ。ガイドラインの作成を通じて、氷河期世代の人らのITスキルを向上させるという狙いだが、同省の担当者は「氷河期世代の人がどの程度、事業に参加したか分からない」と説明する。この事業には約2億9000万円を費やした。
総務省では施策の一つとして、テレワークを導入する企業が増えることで氷河期世代の人を含めた雇用創出につながるとして、導入企業を支援する事業を実施した。ただ、同省担当者は「(事業としての)具体的な数値目標などはなく、どれだけの雇用が生み出されたかは把握していない」などと説明する。
「コロナで」計画前より伸び鈍化
内閣官房の集計によると、21年の38~47歳の雇用形態は正社員919万人で、19年から3万人しか増えておらず、目標の10分の1。計画前よりかえって伸びが鈍化した。一方で、完全失業者は31万人から36万人に増え、不本意非正規労働者は45万人から5万人減っただけだ。内閣官房の担当者は「新型コロナウイルスの影響で、支援が始まった20年度から雇用情勢が悪化した」と釈明する。
経産省の事業などについて、日本総研の下田裕介主任研究員は「支援を必要としている人たちに行き渡ったか把握していないのは問題だ」と政府の姿勢を批判する。【奥山はるな、石田奈津子】
毎日新聞 2022/7/7 12:00(最終更新 7/7 12:03) 1241文字
https://mainichi.jp/articles/20220706/k00/00m/010/315000c
引用元: ・氷河期世代支援、目標の10分の1 参加者すら把握しない事業… [蚤の市★]
自民公明に投票するやつはバカとしか言いようがない
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