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<p>原油トレーダーがパニック、ロシア裁判所がターミナル操業停止を命令</p><p>原油トレーダーがパニック、ロシア裁判所がターミナル操業停止を命令</p><p>ロシアの裁判所が黒海にあるCPCターミナルからの原油荷積みを禁止するよう命じたことを受け、欧州の原油市場では取引業者の間で動揺が走っている。欧州市場は既に数年ぶりのタイトな状況にあり、競合油種の価格高騰につながっている。</p><p>ロシアの裁判所は5日、CPCターミナルの30日間の操業停止を命じた。同施設が原油漏れ防止計画に違反していたことが操業停止の理由だという。このターミナルからは、カザフスタン産を中心とする3000万バレル余りの原油が毎月輸出されている。 実際に操業停止となれば、リビアの情勢不安で大量の供給を失い、他地域からの供給も急減している欧州の原油市場に新たな衝撃となる。今のところ、同ターミナルは通常通りの運営が続いている。 アゼルバイジャン産のアゼリライト原油は指標のデーテッドブレントに対するプレミアムがバレル当たり10ドル超となった。複数のトレーダーによると、これは最高水準。アゼリライトは低硫黄のため、欧州の製油業者の間で人気が高い。ナイジェリア産のフォルカドス原油の上乗せ幅は同14ドルとなった。 CPCの操業停止は執行官の到着後に開始される予定となっている。これに対し、ターミナルを運営するカスピアン・パイプライン・コンソーシアム(CPC)は上訴し、突然の停止となれば、恒久的なダメージを引き起こす恐れがあると主張し、操業停止命令の延期を求めている。</p>