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 ベストカーのインスタグラムでスイフトスポーツ、ロードスター、シビックの3車種でアンケートを実施した。題材は「MTが選べる日本車対決! 買うならどれ?」。結果はなんと一番高価なシビックの圧勝だった。

 シビックは高価な上に、車重が重く、ボディサイズが大きい。マニュアルの「操作して楽しい」とは一番離れているように思えるのに、なぜ1位を取れたのか? シビックのMTモデルの魅力に迫る!

文/ベストカーWeb編集部、写真/HONDA、MAZDA、SUZUKI

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■勝者はスイスポか、ロードスターだろうと予想が見事にハズレ

 ベストカーのインスタグラムでアンケートを取ったところ驚きの結果となった。「MTが選べる日本車対決! 買うならどれ?」という題材でスイフトスポーツ、ロードスター、シビックの3台でアンケートを実施した。

 マニュアル車といえば「操作して楽しい」を求める人が買うクルマだと思う。そう思うと軽量×FRという点でロードスターが1番人気だと予想をしていた。もしくは、クルマというのは家族の物で、2シーターはあまりにも使い勝手が悪いと言う人が、安さ×利便性を兼ね備えたスイスポを選ぶのではないかと……

インスタのベストカーアカウントでアンケートを実施した。スポーツカーとしての代名詞2台を相手にシビックは厳しい結果になると思ったが、大差の票を獲得した

 しかしこの予想が大きくハズレた! 3台の投票結果はスイフトスポーツが20%、ロードスターが27%、そしてシビックがなんと53%という結果だった。

 「買うならどれ?」と聞いた以上クルマの価格は非常に大切。スイフトスポーツが208万8900円。ロードスター990Sが289万3000円。そしてシビックのMTモデル(EXグレード)が353万9800円と価格的には2台よりかなり高い。

■エンジンスペックは3台の中で1番!! 大人4人がしっかり乗れるパッケージング

シビックは3台の中で最も高出力、高トルクをマークしている。ボディサイズは大きく不便に感じることもあるかもしれないが、その分室内は広い

 ではなぜ、シビックは1番多い投票率だったのか? 確かにシビックは5ドアで使い勝手がいい。エンジンも1.5L、直4+ターボで最高出力182ps、最大トルク24.5kgmと3台の中ではいずれもトップ。3台とも排気量は1000〜1499ccに属すため税金だって同じ。そうなると急にシビックが魅力的に思えてきた。ボディサイズは全長4550×全幅1800×全高1415mmと2台よりも大きめ。特に横幅は1800mmと幅広さが気になる。

 とはいえ、これまでクラウンが横幅1800mmにこだわり続けていたのは「日本でも乗りやすい幅であること」であり、最近のクルマの横幅がどんどん大きくなっていることを思えば、シビックの横幅1800mmは決して大きいとは言えない。

 ボディサイズが大きいからには後席にも大人がしっかり座れるだけのスペースがある。先代からホイールベースが伸びたことで、後席の足元空間は35mmも延長された。

 座った際の膝とシートバックとの間は十分にあり、これであれば後席であってもロングドライブも窮屈感はないだろう。シビックはパワフルで、ボディサイズは時代に合ったサイズ。そうなるとわざわざMTモデルを選ぶ必要があるのかという話になる。

■わざわざMTを選ぶメリットは?

MTモデルはCVTモデルに対して車重が軽く、軽快感がある。MTでも運転支援が備わっていて長距離も楽だ。MTに対して拒絶反応がないならMTを選ぶのもアリ!

 シビックの車重1340kgと重くスポーツカーとしてはイマイチだ。ロードスターは990kg、スイスポは970kgといずれも1トンを切っている。それでもシビックのMTモデルはCVTモデルよりも軽いためスポーツカーとして運動性能はMTモデルの方が格段に上。

 MTモデルはCVTモデルと比べて車重が30kgも軽い。それもその30kgはクルマの末端が軽くなるのだから乗り味も大きく異なる。軽快感が圧倒的にMTモデルに軍配が上がるのだ。それにスポーツカーの代表格の2台と比べれは重いだけであって、安全装備が山盛りの現代のクルマにしては1340kgは軽い部類に入る。

 さらにMTにも関わらずホンダセンシングが搭載されている。もう一度言うが、MTにも関わらず、だ。運転支援が欲しいならCVTしか選べない…と悩む必要がない! CVTモデル、MTモデル問わず運転支援が使うことができるのだ。

 ただし渋滞時の運転支援は対応がされてないため、渋滞にハマった時に超便利なアクセルにもブレーキにも触れず勝手にクルマが進んでくれることはないが、長距離を運転する際に自動で前との車間調整をしてくれるだけで、ぐっと運転が楽になるはず。

■購入者の多くが20代ってマジか!? 若者がなぜシビックを買える?

 実際、ホンダの広報サイトでは購入層について多い順に20代が23.9%、次に50代が22.2%と20代の購入率が一番高いとされている。日本は世界に比べて年収が少なく、クルマが300万円を超えると高い! と言われる時代。それでも20代で350万円を超えるクルマを購入するのは素直にすごいなぁ……と羨望のまなざしの20代の編集担当である。

 一方、若者のクルマ離れが騒がれる時代なのにこの結果は、ここ数年で楽しい魅力あるクルマが日本から登場しているからではないかと感じた。趣味に没頭できる今の時代。給料の多くを自らのために費やす人も多いはず。この時代に自動車メーカーが楽しいクルマ作りをしてきたからこそ、シビックのMT人気を支えられているとも言える。

 シビックのクルマ作りはどこでもMTを楽しめるクルマに仕上がり、しかもユーティリティを損なうことなく作られた手の込んだクルマと言えるだろう。そして現代でも楽しい車を作ってラインナップできる力があった。これが1位を獲得できた理由だ。

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