現行型のクルマは15年前と比べて価格は1.2〜1.4倍になった。つまり昔と比べて最近のクルマは高くなっているわけだが、たとえばモデルチェンジで価格自体は14万円の値上げになっても、装備の充実や質感の向上によって40万円の価値が加えられたクルマだってあるのだ。ここではそんな「価格以上に内容充実」された新型車10台を紹介する。
※本稿は2022年5月のものです
文/渡辺陽一郎、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年6月10日号
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■最近のクルマは高い! でも質感と装備は価格以上にアップ
「最近はクルマの価格が高い」といわれる。確かに15年前と、同じ車種の同じグレードを比べると、現行型の価格は1.2〜1.4倍に相当する。15年前に200万円だったクルマが、今では280万円前後に達することもある。
その代わり機能や装備も進歩した。今のクルマには、衝突被害軽減ブレーキ、運転支援機能、通信機能、各種の情報を表示できるディスプレイなどが備わり、車種によっては質感も向上している。
特に軽自動車、コンパクトカー、ミニバン、SUVなどの売れ筋カテゴリーは、ライバル同士の競争も激しい。フルモデルチェンジを行って価格が割高になると、競争に負けて売れゆきも下がる。
そうなるとフルモデルチェンジで価格を14万円高めても、装備の充実や質感の向上によって40万円の価値を加え、実質26万円の値下げをするような商品開発を行う。このような買い得車が以下に紹介するホンダ ヴェゼル、トヨタ アクアを始めとした10車だ。
■ホンダ ヴェゼルは価格換算で、26万円オトク【お得指数160%】
先代ヴェゼルハイブリッドZホンダセンシングの価格は276万186円であった。現行ヴェゼルe:HEV(ハイブリッド)Zは289万8500円だから、約14万円値上げされた。その代わり死角に入る後方の並走車両を検知して知らせる機能、曲がる方向を照射するアクティブコーナリングライト、リアゲートの電動開閉機能などが加わった。
内装の質は先代型も高かったが、現行型では各部のつくりがさらに上質になった。ハイブリッドシステムは、エンジンは主に発電を行い、モーターが駆動を担当するe:HEVに進化し、加速が滑らかになった。
これらの価値を価格に換算すると、少なくとも40万円に相当するので、価格上昇分を差し引いても、実質26万円は値下げされたことになる。
●価格:227万9200〜329万8900円
■トヨタ アクアは価格換算で30万円オトク【お得指数170%】
先代アクアGの価格は212万6300円であった。現行型のGは223万円だから、10万〜11万円値上げされた。その代わりWLTCモード燃費は、先代型は27.2km/Lだが、現行型は33.6km/Lに向上している。
先代型から現行型に乗り換えると、燃料代を19%節約できる。動力性能、走行安定性、乗り心地も進化して、後席の居住性も快適になった。
衝突被害軽減ブレーキは、自転車の検知も可能にし、自車が右左折する時は、対向車や横断歩道上の歩行者も検知して反応する。
運転支援機能も進化した。このほかLEDヘッドランプ、サイド&カーテンエアバッグ、100V・1500Wの電源コンセントなども新たに標準装着。10万〜11万円値上げしたが、40万円相当の価値を加えたから実質30万円値下げだ。
●価格:198万〜259万8000円
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