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 インプレッサの派生モデルとして誕生したスバルXV。もともとはインプレッサの車高を上げたクロスオーバーSUVとして登場したXVだが、今年末から来年初めにかけて登場する次期型XVは新たに車名を北米と同じく「クロストレック」に変更して登場するという。その動向を予測してみた。

文/ベストカーWeb編集部、写真/スバル、ベストカー編集部

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■初代XVは2010年、3代目インプレッサ派生として登場

2010年に当時の3代目インプレッサの一部改良時に、5ドアハッチバック車に追加設定されたのがこの初代「インプレッサXV」

 そもそもXVの初代モデルとなる「インプレッサXV」は2010年6月、3代目インプレッサが一部改良を受けた際にクロスオーバーモデルとして誕生した。3代目インプレッサの5ドアハッチバックモデルをベースに専用のメッキフロントグリルとフロントバンパーを採用し、サイドクラッディングとルーフレールとルーフスポイラーを装着していた。

 初代インプレッサには1995年10月に似たような性格のグラベルEX(北米名:アウトバックスポーツ)を設定していたが、こちらは後に1997年に登場することになる初代フォレスターの原形モデルともなっていた。

2代目XV。この時から車名にインプレッサの名が外れるようになっていた

 XVは2代目となったGP系モデルから車名から「インプレッサ」が外れ、単にXV(北米名:初代クロストレック)と名乗るようになる。パワートレーンは1.6Lと2Lの水平対向DOHC2本立てで、のちに2Lマイルドハイブリッドが追加された。

 そして現行型となる3代目XVは、ベースとなった5代目の現行インプレッサスポーツをベースに2017年4月に登場。パワートレーンは当初、1.6Lと2Lの水平対向DOHCだったが、マイチェンで2LDOHCを2Lマイルドハイブリッドのe-BOXERに換装している。

 なお、北米でのクロストレックにはスバルオブアメリカが2018年5月から2Lのプラグインハイブリッド車、「クロストレックハイブリッド」を設定していた。そのトランスミッションはトヨタTHSIIから技術供与を受けており、モーターにカムリハイブリッド用、バッテリーがプリウスPHV用のものを採用している。

■日本でも新生「クロストレック」として登場へ!

北米でのみ販売されている現行クロストレックハイブリッド。日本仕様にはない、トヨタの技術が盛り込まれたプラグインハイブリッド車だ

 さて、気になる次期型XVだが、これまで日本でも北米でもベースとなっていたインプレッサの発表が先だったのだが、販売関係者から話を聞くと、今回からその主従関係が逆転するのだという。

 具体的には、「XVの車名がなくなり、北米でも日本でも『クロストレック』という車名に統一され、フルモデルチェンジを受けることになります」というのだ。

 XVの名前がなくなるというのは日本のスバリストにとって意外な気もするが、実は北米での販売実績を見るとそうでもなかったりする。今年1~6月までの上半期の北米でのスバル車ではクロストレックが8万4126台でトップとなっており、2位のフォレスターの5万8674台に対して圧倒的な差をつけているからだ。

 すでに海外ではこの次期型クロストレックのテストカーの姿が目撃されており、その外観は現行モデル以上に「Dynamic×Solid」に「BOLDER」というデザインテイストを色濃く反映されており、厚みを増したフロントグリルとヘッドライトにはスバル車のアイデンティティである「コの字」型が強調されている。

■パワートレーンには新開発1.5Lターボ搭載か?

現行型XVが搭載する2Lマイルドハイブリッドのe-BOXER。次期型でもブラッシュアップされて継続採用される可能性が高い

 今のところ、次期型クロストレックの登場は今年末から来年初めにかけて、というのが予測されるスケジュールだが、主戦場が北米市場というクロストレックだけに今年11月に予定されているLAショーでワールドプレミアされる可能性も高そうだ。

 販売関係者の話によれば、「次期型はボディサイズも若干大きくなり、サイズアップします」とのことで、現在のフォレスターよりやや小さいくらいになるという。パワートレーンに関しては、現行レヴォーグ、そしてWRX S4に搭載されたSGP(スバルグローバルプラットフォーム)+フルインナーフレーム構造が採用されるのは間違いないところで、エンジンでは2Lのe-BOXERが継続採用され、新開発の1.5L直噴水平対向ターボ搭載の可能性が高い。

 さらに現行型の北米クロストレックが採用するプラグインハイブリッドが日本仕様に採用されるかどうかは未定だ。いずれにせよ、北米でも日本で売れ筋のSUVであるクロストレックだけに今から登場を期待して待ちたい!

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