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 7月9日〜10日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催されるENEOSスーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook第3戦『SUGOスーパー耐久3時間レース』。今回、ST-5クラスには新たなエントリーが増えることになった。今季開幕戦から参戦しているAutoLaboのAutoLabo/T&I Racing 素ヤリスに続く、2台目のトヨタ・ヤリスでの参戦となるチームBRIDEの5号車THE BRIDE YARISだ。

 スーパー耐久ST-5クラスは、2021年までマツダ・ロードスター、マツダ2、マツダ・デミオ、ホンダ・フィット、トヨタ・ヴィッツが競り合うクラスだった。しかし2022年からは、AutoLaboがエアロを開発しトヨタ・ヤリスで新規参戦。今回の第3戦SUGOからは、さらにチームBRIDEが4号車THE BRIDE FITに加え、見並秀文/石澤浩紀/いとうりな/佐藤駿介というドライバーラインアップで、5号車THE BRIDE YARISを投入した。

 ドライバーのひとりである石澤は、これまでFIA-F4やスーパー耐久ST-TCRに参戦してきた実績をもつが、今回のTHE BRIDE YARISについて「もともとはTeam BRIDEがメインではなく、代表の見並さんに考えがあり、ヤリスを走らせようという考えからスタートしています」と語った。

 その考えのもと制作された5号車THE BRIDE YARISは、なんとヤリスの中古車から仕立てられているというから驚きだ。ナンバー付きのTOYOTA GAZOO Racing Yaris Cup用のカップカーとももちろんまったく仕様が異なり、スーパー耐久ST-5向けにロールケージやブレーキ、足回り、エンジンなどを改良しているが、「エンジンは制御もあるので、メーカーさん等ともやり取りしながら少しずつ進めている感じです」とのこと。まだまだST-5のライバルに比べるとパワーは出ていない状況だ。

 ただ「コーナリングの姿勢とか、足の動きなどは現状でも抜群に良い感じがします」と石澤はいう。コーナーでは他車に追いつくこともあるとのことで、今後に期待が高まるところだ。

 すでにST-5では第1戦からAutoLaboがAutoLabo/T&I Racing 素ヤリスを投入しているが、「あちらはカッコいいエアロがついていますが、こちらはエアロはほぼついていない状態です。逆にパワーがないので、着けすぎると重量などの問題があると思います」と異なるアプローチをとっている。見た目にもかなり違いがあり、2台の比較も興味深いところ。

 今回は「まずは完走」を目指していく状況だが「できる限りのデータを持ち帰り、次戦以降戦闘力を上げられれば」と石澤。今後ST-5でも非常に楽しみな一台と言えそうだ。

スーパー耐久第3戦SUGOに登場したTHE BRIDE YARISとutoLabo/T&I Racing 素ヤリス
スーパー耐久第3戦SUGOに登場したTHE BRIDE YARISとutoLabo/T&I Racing 素ヤリス
THE BRIDE YARISをドライブする石澤浩紀
THE BRIDE YARISをドライブする石澤浩紀