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グッドウッド フェスティバル オブ スピードは、他に類を見ないカーイベントである。ここでは、最も希少で最も高価なクルマが、ただ展示されているだけない。本気で走るその姿を見て、音を聞き、感じ、体験することができるのだ。アメージング&アンビリーバボー!だからこそ、一生に一度はグッドウッド フェスティバル オブ スピードに行く必要があるのだ。

ああ、「グッドウッド フェスティバル オブ スピード」・・・。

万が一、知らない人がいたら、それは絶対に伝説のカーイベントである。なぜなら、ここほど自動車の宝物を身近に感じられる場所は他にはないからだ。年に一度、イギリス南部にあるリッチモンドのマーチ公爵の屋敷に、自動車シーンの大物たちが一堂に会する。そして、入場を希望する人は誰でも参加できる。

工夫しているのは、歴代の伝説モデルがただ並んでいるだけでなく、ヒルクライムで限界まで追い込まれることだ。うるさいし、ガソリンのにおいはするが、それこそが関係者&参加者全員にとってのお祭りだ。また、走行の合間に展示されているときは、間近で感嘆の声を上げることができる。希少なスーパースポーツカーから、伝説的なラリーカー、貴重なワンオフカーまで、あらゆる車がそこにあるからこそ、より一層素晴らしいのだ。思わずため息をついたり、感激の言葉がこぼれたりしてしまう。

全マクラーレンF1の6%弱を展示

その代表的なものが、マーチ公爵の城の前で開かれている超高級ファッションブランド、カルティエによるコンクールデレガンスだ。「F40」、「F50(黄色)」、「エンツォ フェラーリ(グレー)」、「ラ・フェラーリ(青色)」などなどが円形に並んで、フェラーリ レジェンド ギャラリーを構成している。

後方では、全生産台数107台中6%(!)に匹敵するマクラーレンF1が展示されている。そのうち、「76」のロードバージョン4台、「GTR」1台、「GTRロングテール」1台がイベント中に走行を披露した。

このマクラーレンF1 GTRロングテールは、10台製造されたうちの1台で、初めて公道走行が可能となった個人所有の2台のうちの1台だ。

このほかにも、2022年に発売された3台の「ブッチアリTAV8-32 V12」のうちの1台、「ランチア ストラトス」などが登場し、豪華なショーが芝生上で展開された。このようなクルマな出くわすこと自体、とても信じられないようなことだが、それらが一堂に会し、距離感なく体験できること自体、このイベントがまさに唯一無二の存在だということを証明している。

フェラーリF40は、F50、エンツォ フェラーリ、ラ・フェラーリなどと並んで、今まで数え切れないほど多くの子供部屋のポスターモチーフとなったのだ。

クルマ好きにはたまらない

「グッドウッド フェスティバル オブ スピード」とは、まさにそんな感じだ。時には世界的に有名なレーシングドライバーがステアリングを握ることもある。20万人ほどの来場者の誰もが、本当に大好きな車に釘付けになる。そして何より、英国空軍が定期的にグッドウッドのイベント会場の上を旋回しながら、その飛行技術を披露してくれるのもワンダフルで大きな喜びだ。

【ABJのコメント】
「グッドウッド フェスティバル オブ スピード」は、自動車とその歴史に対する愛の宣言である。クルマ好きなら一度は体験してみたいドリームイベントそのものだ。ぜひコロナが落ち着いたらあなたも渡英して参加してみてほしい。そして、それと同時に、いつの日か、日本でも自由奔放な自動車イベントが再開したら、と願わずにはいられない。

Text: Moritz Doka
Photo: autobild.de