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片時もつえを手放さず、足を引きずりながら歩いていた。それは故郷の広島で被爆した後遺症だった。原爆はさらに母の命までも奪い去る――。「でも僕は誰かを非難したくはないんです。破壊するよりも新しいものを創造していたい」。自分に言い聞かせるように語る姿が印象的だった。人生の原点に刻まれた…