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 F1第11戦オーストリアGPの週末、ホンダの首脳陣がレッドブルリンクを訪問する予定だ。

 訪れるのは、本田技研工業の三部敏宏社長、本田技研工業の倉石誠司会長(前副社長)、HRC(ホンダ・レーシング)の渡辺康治社長、HRCの浅木泰昭四輪レース開発部部長の4名だ。

 今回の訪問は、ホンダF1のラストイヤーとなった昨年に、コロナ禍で現場へ激励に訪れることができなかったため、ホンダとともにドライバーズチャンピオンを獲得したレッドブルと、4年間パートナーを組んだアルファタウリへの感謝の意を示すことが目的だと言われている。

 しかし、この時期の訪問には、別の目的があるのではないかとも囁かれている。それは、2023年から『HONDA』の名前をコンストラクター名として復活できないかというものだ。

 現在、レッドブルとアルファタウリに搭載されているパワーユニットは、HRCが開発・製造し、それをイギリスのミルトンキーンズにあるレッドブル・パワートレインズで運用・メンテナンスして2チームの車体に搭されている。そのため、コンストラクター名のエンジン部分には『レッドブル・パワートレインズ』という名前が記載されている。

 しかし、レッドブルは2026年からポルシェと組んで新しいパワーユニットを開発してF1に参戦することを望んでいる。その場合のエンジン名は『レッドブル・パワートレインズ』だと言われている。

 現在、2026年以降のパワーユニットに関するレギュレーションは話し合いの最中だが、新規参入するマニュファクチャラーにはなんらかの譲歩があると言われている。

 つまり、HRCから提供されているパワーユニットを『レッドブル・パワートレインズ』で使い続けると、ポルシェと組んで開発するパワーユニットを『レッドブル・パワートレインズ』名としてエンジン登録できず、新規参入の譲歩を得られない可能性がある。

 そこで、一旦姿を消した『HONDA』の名前を、2023年から2025年までの3年間だけ使用させてもらえないかという話し合いがレッドブルリンクで行われるのではないだろうかと噂されている。

 果たして、ホンダの首脳陣はレッドブルリンクでどんな話し合いをレッドブル側と行うのか。オーストリアGPは始まったばかりだ。

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レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表(中)とモータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコ(右)